値上がりまでの「ストーリー」を描ける企業に投資する
投資を長く続けるために、「リターンもリスクもインデックス以下にする」というのが私の投資の方針です。「預金するよりは増える」という気持ちがあれば、心穏やかに投資を続けられるからです。とはいえ、ゼロリターンでOKと考えているわけではありません。ゼロリターンでいいなら、銀行預金で十分ですから。私はインデックスよりマイルドなリターンでいいと考えているので、株価が急に大きく上昇しなくてもいい、と考えているだけです。なお、投資をしたらすぐに2倍・3倍のリターンを求める方が少なくありませんが、それはインデックス連動商品に投資したって無理な話です。
一方で、株価が上昇するための「ストーリー」を描けない企業には投資しません。日清食品ホールディングスの場合は、値上げの効果が利益にいずれ現れるというストーリーが描けました。同じようなストーリーを、投資したいと考えている企業に描けるか、描けないか。描けないなら、お金を投じるべきではないと考えます。
※さかえだいくこ・著『2倍株・3倍株がぽこぽこ生まれる のんびり日本株投資』を元に一部抜粋して再構成
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【プロフィール】
さかえだいくこ/大学常勤講師。日本FP協会認定CFP。日本証券アナリスト協会認定証券アナリスト。21歳で証券会社に口座を開設して以来、証券アナリストだった時代を除いて投資を続け、投資家歴は30年超。システムエンジニア15年、証券アナリスト7年半、地方公務員5年半を経験し、49歳でFIREを達成。しかし、50歳目前で、某企業の研究員として週休3日の会社員に復帰。その後、北東北の大学で非常勤講師としてキャリア教育にも従事し、53歳で常勤講師となる。