AIに頼りすぎるのは…(写真:イメージマート)
対話型生成AIが急速に普及する昨今、ChatGPTを「占い」に活用する人も増えている。さまざまなタイプの占いに対応できることもあり、周囲の人との相性を占っている人や、なかにはこれまで心酔していた有名占い師の会員サイトを退会するほどまでにハマるケースもあるようだ。それが日常的になってくると、今度は人生の重要な決断をChatGPTの占い結果に委ねるようになるという。はたして生成AIは自分の人生をなんでも決めてくれる「神様」のような存在なのだろうか──。【前後編の後編。前編から読む】
ChatGPTのアドバイスで婚約中だった男性との別れを決意
都内のマツエクサロンで勤務するアイリストの女性・Aさん(31歳)は、ChatGPTの占い結果やアドバイスをもとに、婚約中だった男性との別れを決意したという。
「3年付き合っていた彼氏がいました。結婚する予定でお互い家族にも紹介していて、あとは入籍するだけ、という状態でした。ただ、彼の浮気が発覚し、このまま結婚して良いのか数ヶ月本当に悩んでいたんです。友人に相談しても、『もう30歳だし、次の相手を探すのは大変だよ』『今から婚活するより結婚した方がいい』という人もいれば、『浮気する人は繰り返すから別れるべき』という人もいて、自分で決断できなかったんです。
そんなときに、SNSでChatGPTを使った占いについて紹介されていたのを見て、自分も『生年月日、姓名判断』『四柱推命、九星気学、タロット占い』と、複数の方法で彼との関係を占いました。すると、『恋人のときは良いが夫婦になると相性が悪い』『お互いが支え合える関係ではない、ぶつかりあって溝が深まる』といった結果が出てきた。この占い結果で覚悟が決まって、別れを決断しました。少し後悔もありますが、もっと良い人が現れると信じて婚活しています」(Aさん)