日本版で積み重ねたユニークな工夫
──韓国で売れているヒット学習マンガを日本で発売するにあたって、何か工夫をしたのでしょうか。
森下さん:特に理科系、数学となると、どうしても苦手意識を持つ子が多いと思うので、ポップで楽しそうな、手に取りやすいイメージにはこだわりました。
カバーは韓国のものとガラッとイメージを変え、子ども達がワクワクと手にとってくれるものを目指しました。日本版で付けた「みるみる」「強くなる」という書名もゲーム感があって、レベルが上がるイメージですし、本文の説明も小難しくならないよう細かく気を配っています。一方的に押し付けられると、「勉強なんか嫌い!」と離脱してしまう子は多いと思うので、そこを「一緒に頑張ろう」って、背中を押してあげるような優しい文言になるよう工夫しました。
澤藤さん:読み物としても楽しく、知的好奇心をそそられるので、親子で一緒に読んでいるという声も多くいただきます。「分数の分母になぜ0は入れられないの?」「どうして1周は360度なの?」といった、大人でもいざ説明しようとすると難しい内容もたくさん入っています。親子のコミュニケーションツールにもなっているのは、嬉しい限りですね。
後編記事では、マガジンハウスが韓国の学習参考書に注目するようになったきっかけや、シリーズ累計175万部を突破した『つかめ!理科ダマン』についても話を聞いた。
■後編記事に続く:『理科ダマン』シリーズは累計175万部突破、マガジンハウスが手がける“韓国発学習参考書”のヒット作が続々 担当者が明かす日本版での仕掛けと工夫