ふだん外食をするときも投資のヒントがあるかもしれない(写真:イメージマート)
投資のヒントは、日常の中にもある。たとえばよく利用する外食チェーンを運営する企業が大化け株になる、ということもあり得る話だ。では、普段の生活行動をもとに飲食店に投資を考える場合、どのようなポイントを見ればよいのか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第152回は、「外食銘柄」について。
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投資のヒントは、実は日常の中にたくさん転がっています。とくに外食チェーンなど、日頃自分がよく通う飲食店は、じつはお宝株であることもよくあります。実際のサービスが分かりやすいため、これから株式投資を始めたい人のデビュー株としても最適です。
たとえば、ガストやジョナサン、バーミヤンなどを展開するファミリーレストラン大手のすかいらーくホールディングス(3197)。最近ガストに行った人が、「居心地がとてもよく、コスパも抜群だった」と話していました。
投資家目線で外食チェーンをチェックする5つのポイント
では、投資家目線で飲食店を訪れるとき、どこをチェックすれば企業の実力を見抜けるのでしょうか? 以下のポイントに注目してみましょう。
【1】店内の混雑状況と回転率
まずは混み具合を観察。平日・休日、ランチ・ディナーなど時間帯を変えて訪問してみましょう。すかいらーく系の店舗は平日昼でも年配の方や主婦層でにぎわっていることが多く、客層の広さと安定感が魅力です。混んでいても回転が良ければ収益性も高くなります。
【2】スタッフの対応とオペレーションの質
接客が丁寧か、注文から提供までスムーズかどうかは、現場力を測る重要な指標です。すかいらーくではタブレット注文やロボット配膳なども導入しており、省人化とサービス品質の両立が図られています。これも投資判断におけるプラス材料になるでしょう。
【3】メニューと価格のバランス
すかいらーくの店舗は、手頃な価格で幅広いメニューを展開している点が強み。定番だけでなく季節メニューやフェア商品も多く、飽きさせない工夫が感じられます。価格に対して「満足感が高い」と感じられるなら、企業としての競争力は高いといえるでしょう。
【4】客層とリピーター
誰が来ているのかも重要。すかいらーくは子連れファミリー、学生、高齢者まで客層が幅広く、リピーターも多い印象です。これはブランド力と店舗運営の安定感を示しています。
【5】清潔感と設備管理
店内が清潔で、トイレや設備もきちんと整備されているかも要チェック。すかいらーくの店舗はリニューアルが定期的に行われており、古さを感じさせない点も好印象です。