勉強がうまくいかない理由とは?(イメージ)
生成AI(人工知能)の台頭が象徴するように日進月歩でテクノロジーが進化する中、人間にも最新情報やスキルの習得によるバージョンアップが求められている。新たなスキルや知識を身につける「リスキリング」への注目が高まり、「転職」によるキャリアアップを目指す際にも継続的な勉強が不可欠だ。一方で、何を、どのように勉強していいかわからないと悩む人は少なくない。勉強がうまくいかない理由は何か。これまで10万人以上に教え、SNSでは100万人超のフォロワーを有する精神科医の樺沢紫苑氏が、「勉強法」の真髄を語りつくした著書『勉強脳』より一部抜粋、再構成して解説する。
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勉強についての悩みは、人によってさまざまだと思いますが、整理すると「勉強が辛い、楽しくない」「何からやっていいかわからない」「モチベーションがなくなり、続かない」「ポイントがわからない」の4つに大別できます。
勉強がうまくいかない理由【1】「勉強が辛い、楽しくない…」
勉強は楽しい! 勉強している瞬間は楽しくてしようがない。暇があれば勉強していたい! という人は、まずいないでしょう。ほとんどの人にとって、勉強は辛く、苦しいはずです。後回しにしたいし、やらないですむのならやりたくない。
勉強よりも、遊んでいるほうが、楽だし、楽しいに決まっています。
一言でいうのなら、勉強を楽しめる人は、楽しみながら勉強に取り組み、「圧倒的な結果を出す人」、勉強が辛い人は、「結果を出せない人」と言えます。
しかし、自分の知らない知識を身につけることは、「ああ、こんなこともあったのか!」と「好奇心」を刺激し、楽しい気持ちになるものです。勉強によって新しい知識を身につけ、どんどん自己成長していく過程は、大きな「喜び」につながります。
哲学者アリストテレスは、『形而上学』を「人は生まれながらにして知ることを欲している」という言葉から書き始めています。「知る」欲求、すなわち好奇心は人間に備わっている、根源的な欲求ということなのでしょう。
「好奇心」を持ち、学び、そして自己成長していく。これは、本来、物凄く当たり前のことであり「楽しい」ことのはずなのですが、学校教育や受験勉強のシステムのせいで、「勉強は辛い」という刷り込みがなされているのです。
この「勉強は辛い」を「勉強は楽しい」に、「勉強が嫌い」を「勉強が好き」に書き換えることができるのなら、あなたの中で勉強革命が起こります。
勉強が楽しくてしようがなくなる。暇があれば、本を開いて、勉強したくなる。もし、そうなることができれば、あなたは猛烈に自己成長するロケットエンジンを手に入れたのも同じことです。
実は、勉強は楽しい! これは、ちょっとした考え方、回路の切り替えによって可能になります。そして、一度切り替わると、その効果は一生ものです。