大人の勉強法で意識すべきことは?(イメージ)
新たなスキルや知識を身につける「リスキリング」への注目が高まり、「転職」によるキャリアアップを目指す際にも継続的な勉強が不可欠だ。大人の勉強はテキストがないことも多く、何を勉強したらいいのかわからない人もいるだろう。そこで、「何を勉強するのか?」をハッキリさせることが、大人の勉強法の最初の関門となるだろう。では突破するには何が必要か。これまで10万人以上に教え、SNSでは100万人超のフォロワーを有する精神科医の樺沢紫苑氏が、「勉強法」の真髄を語りつくした著書『勉強脳』から、勉強を無駄にしないための戦略の一つとして、長所と短所を見極める「長所進展/短所克服勉強法」を一部抜粋、再構成して解説する。
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まずは、何を勉強すべきか?
人が成長するためには、2つの方法があります。「長所伸展」と「短所克服」です。
自分の得意な分野、能力をさらに伸ばすのが「長所伸展」。自分の不得意な分野、苦手な部分を克服するのが「短所克服」です。勉強法においても同じで、大局的な戦略を考えたとき、やはり「長所伸展」と「短所克服」しかないのです。
今まで経験したことのない、新しい分野の勉強をゼロからスタートするということもあるでしょうが、それは自分の「無知」な分野をゼロから勉強していくということですから、「短所克服」に含まれます。
大人の勉強は、自分はこれから「何を勉強するべきか?」がわかりづらい。そこで、「長所伸展」と「短所克服」の2つの軸は、我々に大きな方向性を与えてくれます。
なぜならば、自分の「長所」と「短所」を見極めるだけで、自分がすべき勉強がわかるからです。
成功体験を積み上げる~「自信モリモリ勉強法」
さて、「長所伸展」と「短所克服」は、どちらを優先するべきなのでしょう? 子供の場合は、「長所伸展」を先にしたほうがいいといわれます。子供は成功体験が少なく、自信があまりない。何をするにしても、臆病でおそるおそるです。
そんな子供に、苦手意識の強いことを強制的にやらせると、間違いなく勉強嫌いになります。まず好きなこと、得意なことをやらせて成功体験を積み上げ自信をつけてもらう。その後で、「短所克服」に進むべきです。
自信がモリモリつくと、勉強の意欲もモリモリとわき上がってくるのです。