キャンセル経験者の3人に1人が3万円以上の負担
Aさんのようにキャンセル料が自己負担になるケースは珍しくない。Mysuranceと推し活支援のプラットフォーム事業者Oshicoco(オシココ)が今年2月に実施した推し活層を対象としたアンケート調査によれば、5人に1人が遠征のキャンセルをした経験があり、そのうち3人に1人が3万円以上のキャンセル料(チケット代を除く宿泊費・交通費)を負担していることがわかったという。
Mysuranceマーケティング部の和久田奈穂氏は、「推し活キャンセル保険」の開発、保険に込めた思いについて、こう語る。
「イベントの中止等の理由で遠征をキャンセルした、“推し活層”の悲痛な声はSNSでよく見かけます。多くの推し活層の皆さまにキャンセル保険を提供することで、遠征のキャンセルは悲しいものの、少なくとも金銭的な負担はないという状況を実現し、安心して推し活を楽しめる環境を整えることを目指しています」(和久田氏、以下「」内同)
「KPOP・海外アーティストオタク」「観劇オタク」「声優オタク」の対象事例も
同社の推し活キャンセル保険は、遠征をキャンセルした場合の宿や飛行機などのキャンセル料(イベント・公演などのチケット代は除く)を補償するというもの。キャンセル理由は、急な体調不良・ケガ、親族の急な体調不良・ケガ・死亡、イベントの中止や交通機関の遅延・欠航などが対象で、旅行予約から14日以内かつ出発の9日前までの加入が必要。なお出発日16日前までに保険を解約した場合、保険料は全額戻ってくる。
専用サイトでは、「KPOP・海外アーティストオタク」「タイ俳優オタク」「観劇オタク」「声優オタク」「2.5次元舞台オタク」など、具体的なシーン別の対象事例が紹介されている。保険料は遠征費によって変動し、例えば「KPOP・海外アーティストオタク」の1泊2日のツアー遠征で、日本韓国間の往復航空券4万円、韓国のホテル代1万円かかるとして、保険料1360円の保険に加入していれば、最大で全額5万円が補償される。