先週の日経平均は週間で85.18円高
投資情報会社・フィスコが、株式市場の8月25日~8月29日の動きを振り返りつつ、9月1日~9月5日の相場見通しを解説する。
* * *
先週の日経平均は週間で85.18円高(+0.20%)の42718.47円で取引を終了。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長がジャクソンホール会合における22日の講演で、労働市場の下振れリスク上昇に伴う政策スタンスの見直しの可能性に言及、米国の9月利下げ期待が高まったことで、週初は買いが先行する展開となった。
ただ、その後はドル高・円安の一服に加えて、トランプ大統領がFRB理事のクック氏解任を表明したことでFRBの独立性への懸念も強まり、上値は抑えられる動きとなる。先週は米エヌビディアの27日の決算発表にも注目が向かった。決算は5-7月期実績、8-10月期見通しともに売上高やEPSが市場予想を上回ったものの、直後は時間外取引で売り先行となった。しかし、28日の東京市場での半導体関連株は底堅い動きとなり、全体相場にも買い安心感が優勢となった。
なお、8月第3週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1875億円売り越した一方、先物を3700億円買い越しており、合計1825億円の買い越しとなった。3週連続の買い越しとなる。一方、個人投資家は現物を1215億円買い超すなど、合計1085億円の買い越しとなっている。ほか、投信が2845億円、自己が2536億円の売り越しとなっている。
先週はジャクソンホール会合、エヌビディア決算という二大イベントを通過したにも関わらず、相場の方向感は定まらなかった。今週は、週初に米国市場休場、週末に米雇用統計発表というカレンダー関係から、週を通して様子見ムードが強まりそうな気配である。日経平均株価の下支えとなっている25日移動平均線を明確に割り込むような動きとなれば、下値リスクが意識されるリスクもあるが、基本的には、25日線を下値支持線ともみ合い相場が想定されよう。