地元を再生したいという思いで不動産投資を始めた八木エミリーさん
「不動産投資」へのイメージは様々あるだろう。安定した家賃収入という“不労所得”が得られることに憧れを抱く人もいれば、金融機関からの借り入れが必要だったり、購入した物件が空室になったりするリスクが気になる人もいるはずだ。では、実際に不動産投資で大きな資産を築いた投資家は、どのような遍歴を歩んできたのか。
不動産投資家の八木エミリーさんは、今から10年ほど前、証券会社に入社して3年目の26歳の時に初めて物件を購入している。愛知県内にある築18年、駅から徒歩8分という4800万円のアパート1棟を、自己資金250万円と金融機関からの融資で購入した。20代の若さで不動産投資を始めようと思ったきっかけは何だったのか。
「地元では馴染みが深く、家族との思い出もたくさんある老舗ホテルが経営不振に陥って、2億円で売却されるのを知ったことがきっかけでした。地方の衰退を間近で感じ、私が買って再生したいと思ったのですが、2億円というのは当時の私にとって手の届かない額。また、ホテルを再生するには、地域そのものを再生しないとダメなので、それにはもっと大きなお金が必要だと思いました。お金を増やすにはやはり投資ですが、勤めていた野村證券では株式投資は禁止されていたので、不動産投資をしようと思ったのです」(以下「」内は八木さんのコメント)
生まれ故郷を再生するという壮大な目標のために、その元手を投資で作ろうと考えたという。不動産投資の本を何十冊も読み込んで勉強し、不動産投資セミナーにも参加。不動産会社を回り物件を探したが、ここで思わぬ壁が立ちはだかった。