花形IT企業にも勇気を出して投資をしてみたものの…
ITバブルの名残を頼りに、新興のIT企業にも注目しました。ライブドア、ソフトバンク、ヤフー、楽天、サイバーエージェントといった企業の株価が高騰し、それにうまく乗って巨額の利益を上げる個人投資家も登場していたからです。
これらの企業の株価は、割安度を示すPERが数百倍というとんでもない割高になっているものも多くありました。
PERは株価収益率という、株式投資でとても重視される指標です。PERは小さいほどその株価は割安で、高いほど割高だと判断されます。PERの水準は業種によって大きく異なるので、一概に何倍が適正だと決めることはできないのですが、おおむね20倍以下であれば割安とされます。30倍、40倍と大きくなっていくとかなり割高とされて投資に二の足を踏む人が増えますが、これが3ケタを超えてくると明らかに超割高です。ましては数百倍となれば、普通の投資家は高すぎて手を出せません。当時の花形IT企業は、まさに超割高を示すPERがついていることが多く、株価もまさにバブル状態でした。
それでも、株価はどんどん上昇しています。バブルははじける直前まで踊り続けて、いち早く逃げられれば大きな利益を得られるものです。僕も勇気を出して投資をしてはみたものの、その途端に上場廃止になったり、増資(株を新規発行して増やすこと)をされて株価が大暴落したりという憂き目に遭い、トータルでは大損するという結果に終わりました。
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失敗から多くを学び、2025年夏に投資資産を10億円まで増やしたテンバガー投資家Xが注目する最新の銘柄については、関連記事『《今年上場の大化け期待銘柄3選》561万円を10億円に増やしたテンバガー投資家X氏が厳選! 電力関連のオンリーワン企業、ヘルスケア関連のストック型ビジネスほかを徹底解説』で具体的に解説している。
※テンバガー投資家X・著『トイレスマホで「無限10倍株」 3年9カ月で5975万円を稼いだ投資術』(KADOKAWA)を元に一部抜粋して再構成
【プロフィール】
テンバガー投資家X/兼業投資家。2003年、大学1年生の時に60万円を元手に株式投資を始める。様々な投資スタイルを試すが、どれもうまくいかず、ライブドア・ショック、リーマン・ショックなど数々の暴落相場に翻弄され、元手を減らすばかりだった。2019年。「IPOセカンダリー投資」と呼ばれる投資手法と出会い、以降は人が変わったように「神パフォーマンス」を出し続け、2019年末時点で561万円だった運用資産を2025年8月までの5年8か月で10億円に増やす。著書に『トイレスマホで「無限10倍株」 3年9カ月で5975万円を稼いだ投資術』(KADOKAWA)。