過小評価されているタイミングは絶好の投資チャンスに
さらに、上場することでその企業の社会的評価が飛躍的に高まります。ただのベンチャー企業から上場企業になるわけですから、営業や顧客開拓の面でも格段に有利になります。また、上場企業になれば採用の面でも有利になり優秀な人材を集めやすくなるので、こちらもまた成長をけん引することが期待できます。
要するに、企業は上場することでさまざまなメリットを享受し、それを機に業績が飛躍的に向上することが多いのです。業績が伸びれば、当然株価の上昇も期待できます。
また、IPO銘柄は、過去の業績データも十分ではないし、投資家に対する情報提供も始めたばかりのため、投資家にとって適切な評価が難しい存在です。このため、過剰評価されたり過小評価されたりすることがしばしばあり、過小評価されているタイミングは絶好の投資チャンスになります。
2倍3倍に成長した銘柄で倍々ゲームが起こりやすい理由
加えて、上場直後は時価総額が小さい企業が多いので、投資をするのは個人投資家が中心です。多額の資金を動かす機関投資家は、時価総額が一定以上でないと投資できない決まりがあるので、上場したばかりの企業には彼らの投資対象にならない企業が多くあります。
しかし、上場という追い風を受けて業績がグングン成長して株価や時価総額が大きくなれば、機関投資家の投資対象に届くようになります。そうなると、突然まとまった規模の買いが入るということが起こり、株価の上昇にさらなるエンジンがかかります。こうしたことから、株価がすでに2倍3倍に成長した銘柄が、さらに2倍3倍へと膨らんでいく倍々ゲームが起こりやすくなるわけです。
* * *
関連記事『《今年上場の大化け期待銘柄3選》561万円を10億円に増やしたテンバガー投資家X氏が厳選! 電力関連のオンリーワン企業、ヘルスケア関連のストック型ビジネスほかを徹底解説』では、そんなテンバガー投資家X氏が注目する成長期待銘柄を挙げている。
※テンバガー投資家X・著『トイレスマホで「無限10倍株」 3年9カ月で5975万円を稼いだ投資術』(KADOKAWA)を元に一部抜粋して再構成
【プロフィール】
テンバガー投資家X/兼業投資家。2003年、大学1年生の時に60万円を元手に株式投資を始める。様々な投資スタイルを試すが、どれもうまくいかず、ライブドア・ショック、リーマン・ショックなど数々の暴落相場に翻弄され、元手を減らすばかりだった。2019年。「IPOセカンダリー投資」と呼ばれる投資手法と出会い、以降は人が変わったように「神パフォーマンス」を出し続け、2019年末時点で561万円だった運用資産を2025年8月までの5年8か月で10億円に増やす。著書に『トイレスマホで「無限10倍株」 3年9カ月で5975万円を稼いだ投資術』(KADOKAWA)。