セルフレジに苦手意識を持つ人はまだまだ多いようだ(イメージ)
今や珍しくなくなったセルフレジ。現金のやり取りによるトラブル防止、人件費削減などの効果も期待でき、導入が進む理由は理解できるが、「セルフレジは苦手」という利用者も少なくない。一方で、事前の注文と同時に会計を済ませる券売機が苦手だという声は、あまり聞こえてこない。店員を介さずに自分で会計を済ますという意味ではセルフレジも券売機も同じだが、セルフレジは苦手だと感じる人たちは、一体何が「壁」なのか。消費者たちの本音に迫った。
都内に住む会社員のAさん(40代男性)は独身で、食事はほぼ外食。ラーメン店や定食店、牛丼チェーンなどによく行くという。
「先日、ある定食チェーンに行ったら、これまでずっと券売機による食券制だったのが、テーブルのタブレットで注文し、後からセルフレジで会計するシステムに変わっていました。それだけで、今後は行くのが億劫になるなあと感じました」
セルフレジに変わったことの何が嫌だったのか。
「券売機もセルフレジも操作はほとんど同じですが、券売機はこれまで何度も使っているので慣れている。多少ボタンのレイアウトが変わっても、対応できます。でも、セルフレジはこれまでほとんど触ったことがないので、直感的にわからない部分があるのが怖い。
あと、券売機は手間取ったとしても、最悪何も注文せずに店を出ることができる。でもセルフレジの場合、食事をした後なので、間違えずに確実に会計を済ませなければならない。それが妙なプレッシャーです。操作がわからなくなるとイライラするし、焦ってしまう。もうちょっと、セルフレジに慣れていく必要があるとは思うのですが」(Aさん)