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芸能人・著名人の相続・終活

布施博が語る“2人の認知症介護”の経験 「身軽な実母」と「財ある義父」で介護の苦労に大きな差、「なるべく物を持たず、堅実に生きる。それが最善の準備なのかもしれない」

金庫の番号が分からず

 面倒が少なかった母とは対照的に、現在、認知症で介護の最中にある義父は「手続きや管理面での苦労が多い」と明かす。

「銀行口座をいくつも持っていて、なかにはカードの暗証番号がわからないものもある。株のほかに不動産資産も複数あるようですが、土地の権利証の所在もわからない。鍵のかかった金庫の番号も不明のようで、妻は頭を抱えています」

 会社員として勤めあげた義父は、母とは違って年金額は多いが、その分負担も重いという。

「母の医療費は1割負担でしたが、義父は3割負担で、介護保険料もかなり高額。自宅介護でデイサービスを受けていますが、福祉用具や訪問看護、往診、ヘルパーさんの利用など、介護にかかる費用は母とは比べ物にならないようです。

 認知症の介護には、経験した人にしかわからない苦労があります。妻には、私の母を介護してもらった感謝を返していけたらという思いもあり、できる限りの協力はしていくつもりです」

 母と義父のケースを間近で見てきた布施は、しみじみとこう続けた。

「認知症になる前の生活が質素なほど、その後の手続きなどがとても楽で、家族にも苦労をかけないことを実感しています。なるべく物を持たず、堅実に生きる。それが認知症になる前にやっておくべき最善の準備なのかもしれない。いまはそんなふうに思っています」

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※週刊ポスト2025年10月31日号

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