“テンバガー”発掘の達人・かぶカブキさんはバイオベンチャーにも注目(写真:イメージマート)
自民党総裁選での高市早苗氏の勝利に沸き立った株式市場だったが、翌週には公明党の連立離脱を受けて株価が急落。さらに翌週はまた急騰するなど、先行きは見通しにくくなっている。ただ、調整が入った局面はチャンスでもある。今後、利益を大きく増やし、株価が上がっていくと期待される銘柄であれば、仕込みたいタイミングと言える。
マネーポストWEBでは、アイフィスジャパン社が集計した3期先のコンセンサス予想(主要証券会社16社に所属するアナリストの業績予想の平均値)をランキング化。前期の当期利益と、3期先の当期利益予測を比較し、伸び率が高い順に並べた。その「3年後に大化け期待の銘柄ランキング」のトップ100を、元証券マンの個人投資家で『決算書3分速読から見つける10倍株とときどき50倍株』の著書がある「かぶカブキ」さんに分析してもらい、注目銘柄の解説を聞いた。
かぶカブキさんは、IT企業から証券会社に転職し、ディーラーや営業職を経験した後に2021年、38歳で独立。その後に元手94万円を1年11か月で1646万円と17.5倍に増やした実績がある“テンバガー(10倍株)”発掘の達人だ。
中国の患者は1億5000万人
そのかぶカブキさんは、ランキングのなかで22位に入ったバイオ創薬ベンチャーの【ジーエヌアイグループ(東証グロース・2160)】に注目する。
「今年6月以降、株価がずっと下がっているんですが、私は持ち続けています。中国で子会社が開発している『F351』が慢性B型肝炎患者の肝線維症の改善に特化した初の治療薬として効果があると認められ、これから中国当局に申請を行ないます。最短で来年の4月頃に承認がおりて、そこから数カ月で自費での販売がスタートする。保険利用可能となって本格的に広がるのは2027年4月以降かと思っています。
肝硬変になる前の肝線維症に効果があるとして開発された唯一の治療薬で、それが認可されて来年の今頃には中国で販売できる予定というわけです。中国においてB型肝炎ウイルス感染者が推定6000万人~7970万人で、そのうちF351の推定患者数は最大750万人程度と発表しています。推定患者の数割の人が実際に使うだけでもジーエヌアイグループにとっては大きな収益となります。それゆえ、“3年後に大化け期待の銘柄ランキング”の上位に入っているのだと思います」