「出張買い取り」のビジネスモデルにどんな強みがあるか(写真:イメージマート)
10月の株式市場は波乱の展開を見せている。自民党総裁選での高市早苗氏の勝利で日経平均が急騰するも、政権の枠組みが見通せなくなると一転して急落。さらに翌週にはまた急騰して最高値を更新するなど、市場の先行きは不透明だ。ただ、そうした局面でこそ、有望な銘柄を割安な水準で仕込みたい。今後、利益を大きく増やし、株価が上がっていくと期待される銘柄をどう見定めていけばいいのか。
マネーポストWEBでは、アイフィスジャパン社が集計した3期先のコンセンサス予想(主要証券会社16社に所属するアナリストの業績予想の平均値)をランキング化している。前期の当期利益と、3期先の当期利益予測を比較し、伸び率が高い順に並べた「3年後に大化け期待の銘柄ランキング」のトップ100について、元証券マンの個人投資家で『決算書3分速読から見つける10倍株とときどき50倍株』の著書がある「かぶカブキ」さんの分析を聞いた。
かぶカブキさんは、証券会社でディーラーや営業職を経験した後、2021年に38歳で独立している。その後に元手94万円を1年11か月で1646万円へと17.5倍に増やした実績があり、“テンバガー(10倍株)”発掘の達人として知られている。
高齢社会に強いビジネスの仕組み
そのかぶカブキさんは、ランキングのなかで57位に入った【BuySell Technologies(東証グロース・7685)】に注目している。かぶカブキさん自身が保有する銘柄だという。
「出張買い取りを中心にリユース商材の買い取り・販売を展開する企業です。自宅を訪問し、買い取りをするシステムを持っていますが、高齢社会で強みを発揮している。駅前の買い取り業者に荷物を持っていくのが大変なので、訪問して買い取ってくれることをありがたがる高齢者は少なくない。また、親が亡くなった際に実家の不用品を買い取ってもらうケースなど、訪問してもらえることに一定のメリットを感じている利用者は多い。
競合他社は多いが、小さな買い取り業者は買い取り額に制限があったりするところ、同社は資金力の大きさが強み。ちびまる子ちゃんを使ったテレビコマーシャルを放送して知名度があるうえ、喜んで利用してくれる顧客も一定いて、それがリピートにつながっている。リピート率は上昇傾向にあるため今後も期待はしているものの、成長がどこまで続くかははっきりしない部分もありますが、現状では保有を続けたい銘柄です」
