サイバーセキュリティ分野の注目は高まっている(写真:イメージマート)
10月の株式市場は波乱に満ちている。高市早苗氏の自民党総裁選出で前人未到の4万8000円台に突入したと思いきや、26年も連れ添った公明党の連立離脱で政局が大混迷になると一転、4万7000円を割り込むなど、まさに先行き不透明な展開となっている。ただ、そうした局面は、将来有望な銘柄を割安に仕込める好機とも言える。今後、利益を大きく増やし、株価が上がっていくと期待される銘柄をどう見極めればいいのか。
マネーポストWEBでは、金融情報サービス会社・アイフィスジャパンが集計した3期先のコンセンサス予想(主要証券会社16社に所属するアナリストの業績予想の平均値)をランキング化している。前期の当期利益と、3期先の当期利益予測を比較し、伸び率が高い順に並べた「3年後に大化け期待の銘柄ランキング」のトップ100について、個人投資家向けにレポートなどを提供するカブ知恵代表の藤井英敏氏が解説する。
藤井氏は、まず銘柄選びの「3条件」を掲げる。
【1】業績(成長性)=このランキングで示されているように、成長性は高いほどいい。
【2】テーマ性=注目テーマに乗っているか。
【3】株価水準=チャートを見て、買っていい株価水準かどうかを判断する。
そして、このランキングのなかから「3条件」を満たす銘柄をピックアップする。51位以下で注目するのは、68位にランクインした【SHIFT(東証プライム・3697)】だ。
「アサヒグループホールディングスへのサイバー攻撃などで『サイバーセキュリティ』関連の注目が高まっています。ソフトウェアテストなど品質保証を柱にSI(システムインテグレータ)やコンサルなども手がけるSHIFTは、サイバーセキュリティ関連で有望視されます。何よりサイバーセキュリティは高市氏が掲げる“サナエノミクス”のど真ん中のテーマといえ、上記の【2】のテーマ性に合致します。加えて、【3】の株価水準も、チャートを見ると、下落から上昇に転じたところで底入れした感が強く、今後の上昇を見越せば仕込みどころと言えそうです」
国策に売りなし
順位は前後するが、同じくサイバーセキュリティ関連では、86位の【グローバルセキュリティエキスパート(東証グロース・4417)】も「3条件」を満たす銘柄として推す。
