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森口亮「まるわかり市況分析」

日経平均5万円台キープでさらに上値を試す展開もあるか 日本株の底堅い相場を演出する「3つの期待」とくすぶり続ける警戒感

【2】高市政権への期待

 そして、高市政権の経済政策には特に海外からの期待が大きいのではないかと考えています。

 国内の最新の世論調査では内閣支持率が64~75%と大きく回復。石破前政権末期から30ポイントほど上昇しています。

 日本維新の会との連立政権や、女性首相誕生という象徴性が国内外の投資家から評価され、株価の下支え要因になっていると考えられます。

 今後は、政権が掲げる「積極財政」がどれだけ実行されるかが焦点になります。まさにこれからです。掲げている財政出動が進めば、企業の設備投資や採用が活発になる可能性が高く、企業業績や日本景気拡大が期待されています。

【3】東証の資本構造改革への期待

 2023年から始まった東証の「資本構造改革」も時間とともに成果が現れてきたように思います。

・PBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業が多い
・ROE(株主資本利益率)が低い企業が多い

 といった課題に対して、東京証券取引所が企業に改善を促してきました。

 その結果、日本企業が、内部留保を積み上げるだけでなく、設備投資やM&A、株主還元(自社株買いや配当)といった「攻め」にシフトしつつあります。

 日経平均の予想PER(株価収益率)は19倍台と高めで、割高という声もあります。これは構成比率が異様に高い、ソフトバンクグループやアドバンテストといった、AI関連株が過剰に押し上げてしまっている側面はあるものの、日本企業全体の体質改善という前向きな要素があるとも言えるのではないでしょうか。

 とはいえ、業種や銘柄ごとの差はまだ大きく、PBR1倍割れ企業も多い状況で、今後は「どの企業が本気で変わるのか」が試される段階に入ってきています。

次のページ:3つの期待と、残る不安

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