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転売目的か?「マンジャロ」目当ての外国人で混雑する病院の本末転倒 「辛いのにムダに診察を待たされる」“普通の患者”の嘆き 厚労省の見解は「一律に規制することはできない」

病院の待合室が予想外の光景になっていたという(イメージ)

病院の待合室が予想外の光景になっていたという(イメージ)

 JINTO(日本政府観光局)によると2025年9月の訪日外国人の数は前年同月比13.7%増、326万人を超えた。訪日外国人の増加がとどまることを知らず、生活圏においてもその姿が散見されるなか、影響は病院にも及んでいる。

 さまざまな疾患により日本の病院に駆け込む観光客がいる一方で、脱毛や美肌など、美容系のメニューを取り扱う医療機関も人気だ。最近は糖尿病治療薬「マンジャロ」を“ダイエット目的”で求める外国人も増えているという。だが、その裏で、“普通の患者”が割りを食っている実態もあるようだ──。

処方を求める外国人だらけのクリニック

 マンジャロは2型糖尿病の治療薬。本来の作用は“血糖値の改善”および“食欲の抑制”だが、「食欲がなくなる」という部分がフォーカスされた結果、SNSなどで「痩せる」「ダイエットできる」などと大きく話題を集め、自由診療で処方するクリニックには多くの人が集まっているという。都内のIT企業に勤務するAさん(40代女性)が、最近駆け込んだ病院で見た光景を明かす。

「もともと私は“膀胱炎もち”。これまで何度か繰り返していて、その度に泌尿器科で抗生物質をもらいます。この前の日曜日、排尿時の痛みから、“あ、これは膀胱炎だな”という前兆があり、ひどくなる前に病院に行っておこうと考えました。いつもの膀胱炎であれば抗生物質を飲めば数日で治ることは知っているので、会社のある平日になるべく症状を持ち越したくないという気持ちもあって……」(Aさん、以下同)

 慌てて日曜日にやっている泌尿器科を探すと、自宅近くに見つかった。泌尿器科と内科、皮膚科が併設され、日曜日も18時までやっている。電話をすると予約無しでもOKとのことで、Aさんは飛び込んだ。

「膀胱炎って、頻尿と排尿痛で本当に辛いんです。だから、日曜日でも診てもらえるのはありがたかった」というAさんがクリニックの扉を開けると、院内には既に10人ほどが待機していた。激混みの状態にAさんは、「日曜日にやっている病院は少ないから、需要があるのかな」と思ったが、耳に飛び込んで来る会話が中国語であることにも驚いた。

「スタッフは3人いて、受付をする女性が2人、その後ろに男性が1人。その男性が中国語担当のようで、対応する患者はみんな『マンジャロ、マンジャロ……』と言っているんです。待合のテーブルに置いてあった診断メニューを見ると、たしかにマンジャロの同意書やマンジャロの料金表があって、自由診療で処方しているようでした」

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