「先回り投資」では避けた方がよい銘柄もあるという(写真:イメージマート)
急落局面を挟みながらも日経平均株価が高値圏で推移するなか、株高ムードに乗りたいものの、激しい値動きや高値掴みへの恐怖が心理的なハードルになっている人も少なくないだろう。そうしたなか、数々の荒波を乗り越えてきた億り人投資家が実践する投資手法がある。投資歴40年で、サラリーマンとして働きながら2億円超の資産を築いた億り人・JACK氏に聞いた。
JACK氏は18歳の頃から株式投資を始め、現在57歳。IPO(新規公開株)を中心とした株式投資で億を超える資産を築いた兼業投資家である。投資歴約40年のカリスマ個人投資家が、手堅い投資術として紹介するのが“先回り投資”だ。
優待や配当をもらうためには、権利確定日の2営業日前の「権利付き最終日」に株を保有していることが必要な要件となる(例えば今年の場合、11月28日が権利確定日なら26日が権利付最終日)。優待や配当で人気の銘柄は、この日に向けて買う人が増えるため、株価が上昇する傾向が見られる。
それを逆手に取って、株価が上昇する前に先回りして買い、権利を得る前の高値で売って儲けようとするのが「先回り投資術」だ。
「権利確定日が近づくと株価が上がるというアノマリー(経験則)を利用した手法です。過去10年分の株価の動きを見ると、(権利確定日に向けて)『8勝2敗』で上がる銘柄もあれば、『5勝5敗』で規則性がない銘柄など色々と見えてきます。最近は多くの人がこの手法を知っているので、どの銘柄を選ぶかが成功と失敗を分けます」(以下「」内のコメントはJACK氏)
