かんちさんは将来有望な高配当銘柄をどう見分けているのか(写真:イメージマート)
個人投資家にとっては難しい局面だ。日経平均株価は高市政権の誕生後に史上最高値を大きく更新したものの、その後は乱高下も見せている。そうしたなかでは、株を保有しているだけで得られる配当収入を手堅く狙いたいという声も少なくない。どのように将来有望な高配当銘柄を見分ければいいのか。
今回、マネーポストWEBは金融情報サービス会社アイフィスジャパン協力のもと、「3期先の配当」のコンセンサス予想(主要証券会社16社に所属するアナリストの業績予想の平均値)を集計。算出基準日(11月21日)時点の株価から、3期先の予想配当の「配当利回り」を算出して、高い順にランキング化した。その「3年後に高配当期待の銘柄ランキング」のトップ100を、資産9億円で高配当株投資の達人として知られる元消防士のかんちさんに分析してもらい、注目銘柄の解説を聞いた。
著書『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株投資入門』(ダイヤモンド社刊)がベストセラーとなったかんちさんは投資歴40年以上。保有銘柄は600超で、年間の配当金は著書刊行時よりさらに増えて約2400万円にのぼる。
高配当狙いこそが王道
ランキングのトップ100のうち、かんちさんは28銘柄を保有しているという。
「予測に使われた資料と、私が見ている見ている資料がほぼ同じじゃないでしょうか。ただ、私はこのランキングのように未来の予測をするというよりは、過去の業績を丁寧にチェックするだけ。私の高配当株の選び方のルールはシンプルで、配当利回りが4%以上でかつ増収増益の増配企業を絞り込みます。平均して配何%以上伸びているといった厳密なルールはなく、右肩上がりになっていれば合格という大雑把な見方をしています」(以下、「」内コメントはかんちさん)
余裕があれば総資産・自己資本が増えているか、有利子負債・純有利子負債が減っているか、自己資本低下があった場合にそれが先行投資(設備投資・研究開発費)によるものかをチェックするという。
「こうして絞り込めば、まず損はしないと考えています。増収増益に企業で、現時点の配当利回りが4%あれば、株価が横ばいでも4%の配当が受け取れて、増配すれば4%以上になっていく。これが一番の王道だと思います」
そうした銘柄選びをするかんちさんに、ランクインしていてかつ自身が保有する銘柄のなかから、とくに注目したい銘柄を挙げてもらった。
