年間トータル負け越しの場合は「繰越控除」で節税
年間でトータル負け越しの場合は、「繰越控除」で節税できます。たとえば100万円の損失が残れば、翌年2026年から2028年までの3年間繰り越せます。かりに2026年に50万円の利益が出た場合、繰り越した100万円の損失と相殺されて税額はゼロ円です。さらに翌年残り50万円の損失は繰り越されます。このように今年の損切りが今後3年間の節税に使えるのです。
繰越控除を受けるためには、確定申告が必要なので、その点は注意が必要です。また、昨年、繰越控除を申告した方は、3年間、控除額がなくなるまで毎年申告が必要です。
暗号資産の利益確定は制度改正次第
ビットコインなど暗号資産の利益は、給与所得や事業所得などと合算する総合課税方式で税率をかけられるため、所得が多い人ほど税負担が重くなります。現状では最高税率55%! しかも、暗号資産の利益は、株や投資信託の損失と損益通算できないため、節税しづらいという大きなデメリットがありました。
しかし、先日、政府が暗号資産の所得を、株式や投資信託などと同様に分離課税方式(税率20%)への見直しに向けた調整に入りました。早ければ2026年には改正されるかもしれません。
となると所得税率が20%より低い人は年内の利益確定を、20%を超える人は、利益確定を来年以降に待ったほうが有利になるかもしれません。
今回のまとめ
・年内に含み損のある株を売却すれば、利益と相殺し税負担を軽減できる。
・損益通算できない損失も確定申告すれば、翌年以降3年間繰越して節税可能。
・今後は暗号資産の利益が一律20%課税になる可能性も。利益確定のタイミングに注意。
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。
個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さん
