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中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「割り勘で2万8000円だと!?」会食の参加者が高いワインを頼んだことで“想定外”の金額に…「割り勘負け」した50代男性の腑に落ちない感情 「予算は事前に共有しておくべき」の教訓

タクシー代1200円を節約すべく、20分歩いて宿へ

 ところで「割り勘負け」という言葉があります。これは、小食の人、お酒を飲まない人が会食で損をする意味合いで使われますが、ワインを飲まない私もこの会食では「割り勘負け」をしました。基本的に飲食は割り勘で構わないというスタンスですが、さすがに2時間少しの会食で2万8000円というのは想定外だった。

 会自体は非常に有意義なものだったため、「行くんじゃなかった」とまでは思いませんが、「1人4000円で済む居酒屋でやってもよかったのでは?」なんてことも思いました。何しろ7分の1の価格で、同じような会話ができるわけですよ。個々人の経済状況は異なるものの、「なんとなく良い店を選ばなくてはいけない」というプレッシャーを幹事が感じているのであればそれはやめた方がいい。別に、話が合う人間同士なら安い居酒屋での会合でも同様に満足できたのでは、と思うのですね。

 その後、当初はタクシーで宿まで帰る予定でしたが、1200円ぐらいかかることが想定できたため、20分歩いて帰りました……。そんなセコい気持ちにさせられるほど、この2万8000円飲み会は私にとって衝撃的だったのです。

 寒い中、心が折れることなく無事に宿に着いた時、「あぁ、1200円を節約できた」というのが、小市民的ではあるものの、心からの本音でした。とはいえ、まったくお酒を飲まない人は、アルコールの場で似たような感覚を抱くことは多いでしょう。お酒を注文するときは、他の人のことも考えて割り勘をしなくてはいけないな、と改めて学びとなった事件だったのでした。

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は稲熊均氏との共著『ウソは真実の6倍の速さで拡散する』(中日新聞社)。

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