「借り換え」や「固定金利への切り替え」も検討
その上で検討したいのが「借り換え」や「固定金利への切り替え」です。最近は、将来の金利上昇リスクを見越して、全期間固定型への借り換えを選ぶ人も増えています。今の金利差なら、返済シミュレーションによっては総支払額がそれほど変わらず、心理的な安心感を得られるケースもあります。金利上昇のニュースを目や耳にすることで、不安になってドキドキしてしまう人は、そもそも変動金利が性格的に向いていないとも言えます。精神的な安定を優先するなら、損得は抜きにして固定金利に借り換えるべきかもしれません。
もちろん、固定金利は最初から金利が高めなので、慎重な判断が必要です。ただし、これまでのように「変動が一番安いから迷わず選ぶ」という時代ではなくなってきているのは間違いありません。
金利のない世界から、金利のある世界へ、明らかに変化している今、住宅ローンの見直し検討は、先延ばしにしてはいけない重要事項です。まずは年内に現状を確認し、今後の方針を決定することをおすすめします。
今回のまとめ
・日銀の利上げで変動金利が上昇し、固定金利との差が縮小している。
・自分の住宅ローン条件を再確認し、将来の金利上昇リスクに備える必要あり。
・金利上昇に不安がある人は、固定金利への借り換えも選択肢に入れるべき。
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。
個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さん
