日本人の約8割が保険に加入しており、男女ともに50代での加入が最も多い
思っていた保障が受けられない
荒俣さんは、60代以降、保険を見直す場合には、まずは資産状況や家計のキャッシュフローを整理してほしいと話す。
「まず貯金はいくらあるか、生活費はいくらくらいかかるのか、年金収入額の見通し、病気になった場合に個室は利用したいかそうでないか、治療費にはおおよそいくらかかるか、介護が必要になった場合に頼る先や施設の見通しはあるかなど、そこまで考えながら、どこを保険で保障するかを考えましょう」
シニア世代はまとまったお金を持っていることが多く、あらゆる不安を提示して保険に加入させるような勧誘を受けるケースも珍しくない。
「いますでに医療保険に加入しているのに、同じような保障内容の新たな医療保険を検討するかたがいます。保険料についての比較や精査と同様に、保障内容はきちんと把握しておくこと。
たとえばがんになっても、極めて初期で思っていた保障がまったく受けられないという人は少なくありません。病気の症状も人それぞれですから、具体的に知っておく必要があります」(黒田さん)
60代以降の家計に占める負担と、老後の安心。究極の選択はくれぐれも慎重に行いたい。
(前編から読む)
※女性セブン2025年12月25日・2026年1月1日日号
