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キャリア
河合塾部長「教育において“決める力”はなぜ必要か」

《「上を目指す」ことが本当に正解なのか?》“目標逆算型”の大学選びの危うさ 自分が納得の行く決断をするための「決める力」を育む3つのポイント

競争する力と生き残る力は違う

――「競争力」という言葉があります。競争力を身につければ、人生にも後悔せず、“生き残る”力となるのでしょうか。

山口:競争力と生き残る力は同じではないと思います。私は、「生き残る人=学び続けられる人」だと思っています。結局、学ばなくなる人は生き残れなくなるのではないかと。

 それでは、「生き残る力」とは何か。簡単に言うと、学び続ける力ということになりますよね。また人生に後悔しないという点で言えば、まさに自分が納得のいく決断ができたかどうかになるでしょう。

――今は情報があふれているので、ものごとを決めるのが逆に難しい側面もありますよね。

山口:迷うことは誰にでもあることです。ですが優柔不断な人とそうでない人がいますよね。優柔不断じゃない人には、大きく3つのポイントがありますと思います。

 1つ目は、(第2回記事までで紹介した通り)そもそも決め方を知っているかどうか。2つ目は決断する力があるか。3つ目は自分自身を知っているかどうかです。

 決断する力をもつためには、情報を収集して考えて、行動に起こすことを繰り返すことが必須です。情報収集をして、自分のことを考えて、いろんな大人と対話をする。そこからヒントをもらったりフィードバックをもらったりして、もう一度情報を収集するというサイクルで、どんどんブラッシュアップさせていく。それを続けていると、自然と決める力も身についていくでしょう。

 * * *
「どんな道を選ぶか」より、「どう選んだか」が重視される時代。その選び方を通じて、自分を知り、学び続ける力を育てる――それこそが、これからの社会で“生き残る力”になるのかもしれない。

第1回記事から読む

【プロフィール】
山口大輔(やまぐち・だいすけ)/(学)河合塾学校事業推進部部長。1996年河合塾入塾。営業として東京都内の高校を担当。2002年より名古屋大学との共同研究に参画しテスト理論を学び、新商品開発に携わる。その後、模試事業企画を経て2009年より新規事業企画に従事。非認知能力や職業適性を測るアセスメントテスト『学びみらいPASS』のほか、意思決定の方法を学ぶ『ミライの選択』などの開発に携わる。著書に『人生で必要な決め方はすべて「進路選択」で学べる』(東洋経済新報社)。

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