投資が仕事にもたらしたポジティブな影響
投資が仕事にもたらしてくれたポジティブな影響は、枚挙にいとまがありません。
・数字を読むセンスが身につく
・情報収集力や情報分析力が身につく
・判断力が上がる
・仕事に強弱をつけられるようになる(ときには損切り)
・売れる商品やサービスがわかる
・成長する業界と衰退する業界がわかる
・ものごとを俯瞰的に見られるようになる
・世界のトレンドが読み取れるようになる
つまり、ビジネスパーソンとして地力が高まるのです。私は転職を経験していませんが、投資を通じて得られる能力は、社内での昇進にも、転職によるキャリアアップにも寄与するものなのです。
仕事ができるようになれば、必然的に収入が増えます(普通は増えることが多いと思います。私の勤務先の場合はそれほどでもありませんでしたが……苦笑)。
すると、可処分所得が増えて生活の質が上がりますし、投資の種銭も増えて、ますますお金が増えていきます。投資と仕事は切り分けて考えるものではなく、両輪で回していくものであり、双方がうまく噛み合うことでプラスのスパイラルが生まれていくのです。
大切な人のために「仕事を辞める」決断ができた
さらに、投資が私にもたらした最大の恩恵があります。それは、大切な人のために「仕事を辞める」という決断ができたことです。勢いがあった20代とは裏腹に、サラリーマンとしての晩年は、内臓の持病からフルタイムで働くのが難しくなってしまいました。だんだんと働くのが苦しくなっていたこともあり、ついに持病が悪化したときにはひどく落ち込みました。
そこに追い打ちをかけるように40代半ばで、母親の介護をすることにもなりました。有給休暇を使い果たし、介護休職せざるを得なくなりました。社会的にいえば脂が乗ってくるタイミングで、第一線を離れることになってしまったのです。
そんな私を助けてくれたのも、また投資でした。給料が大幅にダウンしても、投資に回してきたお金が勝手に働き続けているので、最低限の生活やメンタルを守ることができたのです。
このタイミングで、投資にはより一層力を入れました。「投資を学び直せば、人生はいくらでもやり直せる」と自分に言い聞かせ、投資家として這い上がれるよう必死に勉強しました。実は、39~40歳くらいのときにも激務から内臓の持病が悪化して挫折を味わった時期があり、投資を学び直して、再起した成功経験があったのです。よって、もうワンランクアップ! という想いでした。
仕事を休職したこのタイミングでも、労働収入は減ったけれど、総収入を増やす土台づくりに成功しています。母親が回復したあとは、今度は父親に難病が発覚するなどてんやわんやでしたが、これを乗り越えられたのも投資を続けてきたからです。すでに1億円ほどの資産があったので、そろそろ「退職して自由になろう」と決意できました。