愛鷹氏は10倍株をどう探しているのか(写真:イメージマート)
買った時から株価が10倍になる「10倍株」を日本株のみで通算97銘柄達成し、「テンバガーハンター」と呼ばれる現役サラリーマン投資家・愛鷹(あしたか)氏。160万円を元手に株式投資で資産4億円を築いた同氏は、10倍株の原石を見つけるために、まず将来的に成長しそうな業種や息の長そうなテーマを絞り、そこから継続的な需要が見込める企業の業績を見極めるステップを踏むという。
そんな“10倍株の達人”が習慣づけているのが「決算短信」のチェック。実際に10倍株に育った銘柄を例に、銘柄選びのポイントを解説する。
愛鷹氏が自身の投資手法を明かした著書『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)より一部抜粋・再構成して紹介する。
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「業種(テーマ)」に続く、10倍株を見つけるポイントは「業績」です。増収増益で業績が好調な銘柄をいち早く見つけて投資、と非常にシンプルです。
業績が右肩上がりであれば、いずれ多くの投資家が注目するようになり、買いが買いを呼んで株価も右肩上がりになりやすいです。
私は、増収増益という条件をクリアしていない銘柄を買うことは、優待銘柄以外では基本的にありません。
減収減益の銘柄だと、どんなに現在の配当利回りがよくても、いずれ減配や無配に転落したり、事業や企業を存続させるための増資や「MSワラント」により株式価値が希薄化したりするかもしれません。
MSワラントとは、新株を受けとるときに払い込む「行使価格」が市場の値動きに合わせて変動する予約権のことで、「Moving Strike」の頭文字をとっています。MSワラントは、既存株主にやさしくない資金調達法であるため投資家からは毛嫌いされており、株価の大幅下落につながりやすい傾向があります。
銘柄探しの軸足を決算短信に切り替えたきっかけ
業績(テーマ)を絞り込んでから、好業績銘柄を探すときにいちばんはじめに見るのが「決算短信」です。私も投資を始めて数年間は株のブログを中心に銘柄を探していましたが、銘柄探しの軸足を、個人投資家の株のブログから決算短信へと切り替えたきっかけも、また10倍株でした。
とある株のブログにあった銘柄の業績・事業内容に対する分析や考察を企業業績や銘柄選択の参考にした時期があり、そのブロガーの方がとり上げた銘柄分析に共感し、試しに購入してみたら10倍株になったこともあります。FPG(7148)とクリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387、以下クリエイト・レストランツ)です。はい、いわゆるイナゴ投資です(笑)。
FPGは船舶や航空機のオペレーティングリース(リース取引のひとつ)など富裕層への税金の繰り延べ対策となる商品を販売しています。クリエイト・レストランツは都市部を中心に飲食店を展開するほか、飲食店のM&A(合併・買収)にも積極的な新興企業でした。
きっかけはブログの分析記事でしたが、実際に決算短信を読み業態や業績を自身の目で確かめた結果、どちらも株主優待利回りが高く、配当金も出していたので購入しました。FPGは2010年に65円で購入し、クリエイト・レストランツは2012年に34円で購入し、どちらも2015年に10倍株になりました。
