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キャリア
東大新学部「カレッジ・オブ・デザイン」推薦入試の考察

東大新学部「カレッジ・オブ・デザイン」入試 学力が求められる一方で、大学側が「平均的な学生は求めていない」とコメントした背景

東大の新学部「カレッジ・オブ・デザイン」はどのような学生を求めているのか

東大の新学部「カレッジ・オブ・デザイン」はどのような学生を求めているのか

 東京大学が2027年9月に新学部「カレッジ・オブ・デザイン」を創設することが話題となっている。文理融合型の5年間一貫のカリキュラムで、全授業英語でおこなわれるのが特徴だ。この東大の新学部の推薦入試について、ネット上では「金持ち優遇」ではないかという声が出ている。では大学が受験生に求めているのはどういった資質なのか。『大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』が話題のノンフィクションライター・杉浦由美子氏がレポートする。【全3回の第2回。第1回から読む

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 東大が70年ぶりになる新学部を設置することが話題になっている。2027年秋スタートの「カレッジ・オブ・デザイン」。オールイングリッシュで授業を行う学際学部だ。一般選抜はなくすべて総合型選抜になっている。

 入試方法は2つ。共通して、高校の調査書または成績証明書、評価書と英語のエッセイ、英語資格試験のスコア、英語による面接などが課され、学力テストのスコアが必要となる。Route A(仮称)は共通テストのスコア、Route B(仮称)は国際バカロレアや国際Aレベル、SATなどの国際的な学力テストのスコアだ。国際バカロレアは国際Aレベル規定のカリキュラムを修了する必要がある。

 今、グローバル教育を謳う私立校がこれらのカリキュラムを取り入れているために、「金持ちの子供を東大に入れるための新学部か」という反発もSNS上で起きた。前回記事では「カレッジ・オブ・デザイン」のRoute Aでは共通テストの成績で概ね80%以上が必要とされるため、Route Bもそれと同様に基礎学力をしっかり把握する方針のはずだと言及した。

 ただ、この入試は、首都圏で中学受験をして中高一貫校に通う高所得層家庭の生徒に有利なのは確かだ。それは「この入試では体験や経歴が重視される。国際バカロレアやケンブリッジ国際認定校の私立中高一貫校に通っている富裕層の子供に有利だ」という理由ではなく、高所得層の子供で中学受験組はそもそも学力が高いからだ。

 東大の一般選抜で首都圏の私立一貫校の学生が強いのは、小学校から塾通いをし、勉強を詰め込んでおり、学力が高いからだ。ゆえに一般選抜でも推薦入試でも中学受験組は有利になる。

 前回記事で紹介したアメリカの大学入試で活用される共通学力テスト・SATだが、富裕層の子供ほど得点が高い傾向にあることが、マイケル・サンデルの『実力も運のうち』(早川書房)で指摘されている。SAT対策は巨大産業になっており、そこに多くの費用を投じた家庭の子供のスコアが高くなるからだという。

 共通テストもSATも受験対策に時間や費用をかけた生徒の方が高得点を取れるという点を見ると、カレッジ・オブ・デザインの入試でも、結果的に首都圏の私立一貫校の学生が有利になるという状況は変わらないだろう。

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