税金や年金の制度改正が家計にどう影響してくるか(写真:イメージマート)
2026年の税制・年金制度の変更を受けて、どのように働くのが正解なのか。ニッセイ基礎研究所の調査によれば、2026年度の年金額(法定指標世帯)は夫婦ふたりで月23万7396円と、2025年度から約2%の増額。だが、物価上昇率を考慮すると、実質的には901円の目減りになる。
4月からは、働きながら年金を受け取る場合、月の給与と年金の合計額が超えると年金の一部または全額をカットされる在職老齢年金の基準額が、現行の「月51万円」から「月62万円」に引き上げられることが決まった。このため、65才以降も「どう働いて稼ぐか」が、ますます重要になっていく。「年金博士」ことブレイン社会保険労務士法人代表の北村庄吾さんが言う。
「65才以降でも、働くほど厚生年金の標準報酬月額の等級が上がります。私の考案した『北村式年金額計算法』では、『年収の100万円の位×5500円』で、年間で厚生年金がいくら増えるかおおよその金額がわかる。例えば、標準報酬月額が3万円増えると年収では36万円増えたことになるので、0.36(100万円)×5500=1980円が年額で増えることになります」
所得税の「160万円の壁」引き上げの影響は
2026年以降の働き方を大きく左右するのは、社会保険への加入が義務づけられる「106万円の壁」や「130万円の壁」だ。
「特に、働く中高年女性にとって重要なのは130万円の壁。これは被扶養者で第3号被保険者が対象です。週20時間以上働いてこの壁を超えると、いまの手取りから15%近くが社会保険料として引かれることになる。130万円を少しでも超えるようなら、いっそ150万円近く稼がないと、手取りが逆転してしまいます」(北村さん・以下同)
一方、2025年12月19日にまとめられた令和8年度与党税制改正大綱では、所得税の壁は160万円から178万円への引き上げが決まった。
「もっともメリットが大きいのが、いま年収160万~178万円の範囲で働いている人。約5~10%の所得税が0になることで、手取りが年9000円近く増える計算になります」
