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中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「結婚当時は同じぐらいの稼ぎだったけど…」妻は年収2000万円超、夫は400万円、結婚後に夫婦間の収入格差が出てきた時、それでも相手と一緒にいられるか

結婚後の「格差」に耐えうるか

 グルメファーストの妻は「無理して私に付き合わなくていいよ」と言うのですが、夫は夫でプライドがあり、「お金がかかるから付き合えない」とも言いづらい。別財布で生活する、というのが結婚当時の約束であるため、夫は妻と食事をする時は、少しでも移動費を節約しようとして自転車を駆使したり、飛行機はなるべくLCCを使ったりしているとのこと。妻はLCCに乗りたくないので、飛行機を伴う移動の場合、現地待ち合わせだそうです。そんな夫は先日、私にこうボヤきました。

「彼女はお金持ちの友人も多くて、高級フレンチ店に行くグルメ仲間から、地方のフレンチの名店情報をゲットすると、1人1泊2日12万円ほどのツアーを組むんです。僕としては一緒に過ごす時間を大切にしたいので、彼女に極力付き合いたいんですが、旅行のような非日常での一コマならともかく、正直、普段は1か月に1回の頻度でもキツい。そもそも高級グルメに興味があったわけでもないですし、こちらは稼いでいる芸能人でもインフルエンサーでもないんですから……」

 ちなみに、妻が夫の分のお金を出そうという気はまるでないようです。「無理やり誘ってるわけじゃないよね?」というのが、その言い分だと言います。こうなると、もはや夫婦関係とは一体何か考えさせられるなァ、なんて思っていたところ、先日夫から「離婚することにしました」との報告を受けました。

 収入格差が出てきた時に、それでも相手と一緒にいられるか。結婚相手との価値観は、「金銭感覚が同じ」だけだとおそらく足りない。「格差が出てきた時に最優先とする金銭感覚が同じかどうか」まで見極めないと、その関係は破綻してしまうのかもしれません。それが読めないのが結婚でもあるのでしょうが、いろいろと考えさせられました。

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は稲熊均氏との共著『ウソは真実の6倍の速さで拡散する』(中日新聞社)。

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