社名は株価を左右することも(写真:イメージマート)
競争が激化するなか、企業の再編・淘汰が進み、「○○ホールディングス」やカタカナ表記などに社名を変更して活路を見出そうとする企業は少なくない。しかし、なかには社名を見ただけでは何の会社かわからなくなり、かえって知名度が低くなるケースも散見される。
市場では見放されているような無名に近い割安銘柄を次々と発掘し、10億円超の資産を築いてきた兼業投資家の株億太郎さんは、数々の社名変更を目の当たりにしてきた経験から「社名変更にはリスクもある」と指摘する。
「一時期、CI(コーポレート・アイデンティティ)変更がずいぶん流行って、社名やロゴマークを変更する会社が相次ぎました。ただ、うまくいったケースばかりではありません」(以下、「」内コメントは株億さん)
“出会い系”と誤解された?!
「たとえば、東京計器(東証プライム・7721)が1990年に『トキメック』に社名変更したら、何をやっている会社かわかりにくくなったこともあり、株価が一時的に暴落したことがありました。結局、2008年に社名を東京計器に戻して現在に至っています。いまはセンサーなどの計測機器を防衛省などに納めて業績好調なんですが、振り返るとある意味、あの社名変更は同社にとって“暗黒の歴史”でしょうね。あの頃はちょうど出会い系が流行っていた時期で、トキメックという社名の響きが“トキメキ”に似ていることからあらぬ誤解を生んだとか言われて、当時、株価が暴落したという話もあるくらいです」
会社側は大マジメに考えたのかもしれないが、あらぬ誤解を生んでしまうケースはほかにもある。
【プロフィール】
株億太郎(かぶおく・たろう)/資産10億円超の個人投資家。株投資歴30年以上。東証上場の割安銘柄を中心に圏外の無名銘柄をマイニング。投資先の会社まで出向いたり、IRに電話もしたりするアクティブ投資家。配当重視、現物主義で利益積み上げ。資産評価50億円を目標にしている。
Xアカウント:@KabuokuTaro
取材・文/入江一
