トランプ大統領によるFRB議長指名が金価格にどう影響したのか(Getty Images)
価格上昇を続けていた金や銀が、1月30日、大きく急落した。その背景には何があったのか。個人投資家・投資系YouTuberの森口亮さんによる、シリーズ「まるわかり市況分析」、森口さんが解説する。
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金や銀といった貴金属関連市場は、歴史的な大きな下落をしました。今回は、なぜこのような激しい値動きになったのか、その背景を振り返ってみたいと思います。
金価格が上昇した理由
安全資産としてのイメージが強い金。その理由は、実物資産であり、供給量が限られていることにあります。さらに、インドや中国を中心とした実需もあり、需要と供給のバランスから見ても、長期的に値上がりしやすい構造を持っています。
そこに加わったのが「ドル離れ」の動きです。トランプ大統領による関税政策や外交政策を背景に、地政学リスクが意識されるようになりました。加えて、FRB(連邦準備制度理事会)への大幅な利下げ要求などから、米国経済の先行きに対する不透明感も強まりました。
その結果、ドルから離れた資金が安全資産である金へと流入し、特に中央銀行が大口の買い手として存在感を示すようになりました。
こうした要因が重なり、近年は継続的な買い需要が発生し、金価格は安定的に上昇を続けているように見えていました。
