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森口亮「まるわかり市況分析」

《急騰してきた金が歴史的暴落》きっかけはFRB議長指名のサプライズ、「ドル離れ」の懸念後退で過剰流入した資金が巻き戻し 金が「安全資産」の枠を越え「投機対象」としての値動きに

個人投資家の参入で上昇ペースが加速

 株式市場の不透明感が意識される中、史上最高値を更新し続ける金価格に、投資家の注目が集まりました。2025年8月ごろからは上昇ペースが急激に加速し、チャートを見てもその勢いが明確に確認できます。

金/米ドルの週足チャート 2008年から現在まで(TradingViewより)

金/米ドルの週足チャート 2008年から現在まで(TradingViewより)

 この時期には、金だけでなく、銀や銅、プラチナなどの値動きも目立つようになりました。むしろ、銀などの方が値動きの振れ幅は大きくなっていました。

 連日、大幅な高値更新が続く状況を目の当たりにすると、「乗り遅れてはいけない」という心理が働きます。その結果、本来は安全資産であるはずの金が、投機対象として短期資金の流入を招くようになりました。

 今回の急騰局面では、こうした個人投資家の資金流入も大きな要因になったと考えられます。

暴落のきっかけ

 今回の暴落のきっかけは、トランプ大統領による次期FRB議長の指名だと言われています。複数の候補者がいた中で、最もタカ派(金融緩和に否定的)とされるケビン・ウォーシュ元FRB理事 が選ばれたためです。

 これまでFRBに対して利下げを強く求めてきたトランプ大統領の姿勢を考えると、市場にとっては意外性のある人事でした。そのため、ドル離れへの懸念が一部で後退し、過剰に流入していた金や貴金属への資金が巻き戻される動きが広がりました。

 特に値動きが大きくなっていた銀/ドル相場では、前日終値から26%を超える歴史的な急落となり、市場に大きな衝撃を与えました。

銀/米ドルの日足チャート(TradingViewより)

銀/米ドルの日足チャート(TradingViewより)

この動きから学ぶこと

 今回の一連の動きから学べることは、金であってもバブル的な上昇局面を迎えることがあるという点です。また、過度に上昇すれば、調整局面が避けられないことも改めて確認できました。

 今回の相場では、金や銀が安全資産の枠を超え、明確に投機対象となっていました。市場全体が「金を買わなければ乗り遅れる」という心理に支配されていたことも事実でしょう。

 相場の鉄則として、一時的なブームや急騰急落に振り回されないことが重要です。そのためには、長期視点に立った安定的なポートフォリオを構築することが欠かせません。

 現在も落ち着かない値動きが続いていますが、その荒波に負けない資産運用を心がけていきたいものです。

【プロフィール】
森口亮(もりぐち・まこと)/個人投資家、投資系YouTuber。1983年、埼玉県生まれ。元美容師。「Excelで決算数値を管理して、有望な成長株を中・長期的に狙う」という手法で資産を10倍に。その後も着実に資産を増やしている。著書に『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』(KADOKAWA)がある。YouTube「毎日チャート分析ちゃんねる」やnote(https://note.com/morip)を日々更新中。

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