CMの内容やキャスティングは西村誠司社長が自分で考えているという(撮影/藤岡雅樹)
錦野旦がフラメンコを踊り、郷ひろみとお笑いトリオ「3時のヒロイン」が歌とダンスでコラボ。船越英一郎や黒木瞳によるサスペンス風も――そんな「にしたんクリニック」の異色CMが話題だ。同クリニックを展開するエクスコムグローバル社長の西村誠司氏(55)に、放送作家の山田美保子氏がCMの意図を尋ねた。
CMのキャスティングは「自ら決めている」
にしたんクリニックのCMは2021年から毎年、新作を流していて、おかげさまで反響をいただいています。キャスティングや内容は、私自ら決めているんです。
基準は「自分が見て面白いか」ということ。どんなCMを流したら視聴者の方が面白がってくださるだろうかと、毎回考えていますね。
これだけ多くの情報が溢れている社会ですから、テレビCMも次々と新しいものが流れて埋もれてしまう。そうならないためには、とにかく「認知」していただくことが大切なんです。
錦野さんのような往年のスターや、2時間サスペンスでおなじみの船越英一郎さん、元宝塚スターの黒木瞳さんなど、視聴者の皆さんによく知られている方が出てくるとツッコミたくなるでしょう? それが狙いなんです(笑)。
過去作はどれも好きなんですが、個人的には初代の「フラメンコ」篇がお気に入りなんですよ。「たんたんにしたんにしたんたん!」という錦野さんの振り切った歌詞に合わせ、お笑い芸人なのにキレのいいダンスを踊る「3時のヒロイン」の3人組。視覚のインパクトはあるし、見てるとちょっと腹が立つじゃないですか(笑)。それくらいのほうが印象に残るんですよね。
郷ひろみさんは人柄や仕事との向き合い方、腰が低くて愛情深い人間性が好きで、ご出演いただきました。亡くなられた郷さんのお母様は「にしたん」のCMがお好きだったそうで、「最後の親孝行ができた」と言っていただきました。
〈CMには社長の西村氏自ら出演するほか、“同業他社”である高須クリニック院長の高須克弥氏や、幻冬舎社長の見城徹氏らも登場して大きな話題を呼んだ。〉
私自身の出演は、広告代理店さんとの話し合いで「社長ご自身も出るべき」と言われてから。プライベートを犠牲にして登場しています。
高須院長は、私が『ぽかぽか』(フジテレビ系)で「出ていただいたら面白い」と発言したらYahoo!ニュースになって、高須先生がSNSで「Yes!」と反応してくださって(笑)。
幻冬舎の見城徹社長の出演も意外性があったのか、同じく新キャストのザキヤマ(アンタッチャブルの山崎弘也)さんよりも反響が大きい。これらも狙い通りです。
視聴者にインパクトを残すことを第一に考えているので、次は私の大好きなレディー・ガガさんにオファーしてみたいですね(笑)。
オールドメディアと言われて久しいテレビですが、弊社のCMはテレビでの認知度が圧倒的。最近では福島県に行った時、スマホも持っていないおじいちゃんが、『大相撲中継』(NHK)の懸賞旗で「見たよ」と言ってくださったのも印象的でした。
それと、タクシー広告への出稿にも力を入れています。タクシーを頻繁に使うメディア関係者の目に留めてもらうためです。「にしたんクリニック」のCMが丸ごとバラエティの企画になったりして、その効果を実感しました。
