小学校受験対策の幼児教室選びも重要なポイントに(イメージ)
中学受験が過熱する中、小学校受験も注目が集まっている。小学校受験の成否を分けるポイントはどこにあるのか。『大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』が話題のノンフィクションライター・杉浦由美子氏がレポートする。【シリーズ第1回から読む】
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少子化の影響で1人の子供に高額な教育費をかけられるようになったこともあり、小学校受験に挑む家庭も増えている。公立小学校で学力低下が問題になっていることも影響しているだろう。地域によっては公立小学校で基礎学力がつかないところも増えているが、その点、私立小学校は一部の例外を除いてはしっかりと勉強をさせる。中学受験を経て入学してくる生徒たちと同じ学力に仕上げていこうとする。
「地元の小学校も宿題が少ないといい、基礎学力がつきません。そのため、低学年から塾通いをさせる必要があります。それなら私立小学校に通わせた方がいいと考えました」(世田谷区在住の保護者)
小学校受験が人気を高めているのは、かつてはベールに包まれた受験の情報が、幼児教室が進化したことでオープンになっていることも影響しているだろう。書店にいけば小学校受験の過去問題集が置かれている。手にとれば小学校入試の内容が分かる。
「『これは高校数学の範囲では?』みたいな問題もあって絶句しました。無理だと思って、過去問題集はそっと閉じて、中学受験に切り替えました」(杉並区公立小学校の生徒の母親)
また、ある母親はいう。
「年中の時にハリーポッターを読み聞かせしてあげたら、夜、目が覚めたら、キッチンで娘が1人でハリーポッターを読んでいたんです。続きが知りたくてそうしていたようです。この子なら小学校受験に受かると思ったのですが、娘は耳からの情報を処理するのが苦手みたいで全然ダメでした。たとえば、ペーパーを渡され、音声で“右から3番目、下から2番目に丸をつけましょう。左から2番目、上から一番目に△をつけましょう”みたいな問題が全く解けなくて。本人の自己肯定感が下がりそうなので止めさせました」
ちなみにこのお子さんはその後、中学受験で「御三家は残念ながら不合格で、第二志望の難関中学に進学」をした。
中学受験ですら発育の速度が話題になる。「早生まれだと不利だ」というデータを示すインフルエンサーもいる。ましてや小学校受験だと発育の影響はさらに大きなものになるはずだ。
18歳と19歳ではそこまで差は出なさそうだが、5歳と6歳では大きい。そして、同じ6歳でも個人差がある。
つまり、合う、合わないが中学受験よりも大きいのが小学校受験だ。「合う」ならばやってみてもいいのではないかという内容の入試だ。
中学受験の大手塾では「小学校低学年の成績と中学受験の合格実績がリンクしない」というデータがある。つまり、小学校受験で合格する子供が小学校高学年以降で学力が高いとは限らない。しかし、小学校受験は6歳の時の能力を問うから、その時点で能力が高い子が勝つ受験だ。発育の速度がたまたま速い子が有利になるだろう。
