先週の日経平均は前週末比1801.23円安
投資情報会社・フィスコが、株式市場の3月9日~3月13日の動きを振り返りつつ、3月16日~3月19日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は前週末比1801.23円安(-3.2%)の53819.61円で取引を終了した。イラン情勢が混迷化、ボラティリティの大きい神経質な展開が続いた。週初に日経平均は急落、一時は4213円安まで下げ幅を広げる場面があった。イスラエル軍によるイランの石油施設空爆のほか、イラン最高指導者に反米強硬派のモジタバ師が選出されたことなどで、NY原油先物相場が一時119ドル台にまで急伸し、リスク回避の動きが膨らむ形となった。
その後、主要7カ国(G7)財務相が石油備蓄を共同放出する可能性を協議と伝わったこと、トランプ大統領が戦争の早期終結の可能性に言及したことなどで原油相場が落ち着き、週半ばにかけてはリバウンドを強める場面が見られた。ただ、週後半にかけては再度売りが優勢の展開となる。ホルムズ海峡の封鎖が長期化するとの見方が強まって原油相場が再度騰勢を強め、世界的なインフレ高進への懸念が優勢となっていった。また、米国のプライベートクレジットを巡る懸念も根強く、相場の重しとなったもよう。
3月第1週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を2261億円買い越した一方、先物は7736億円売り越し、合計5475億円の売り越しとなった。5週ぶりの売り越しとなっている。個人投資家は現物を8426億円買い越すなど、合計で8688億円買い越した。ほか、信託が計6441億円売り越し、都地銀も計2576億円の売り越しとなった。
1バレル=119ドル台にまで急騰したNY原油先物価格は、その後76ドル台にまで急落したものの、13日の17時時点では再度97.5ドル台にまで上昇している。原油の中東輸入依存度が高い日本では、早くもガソリン価格が高騰する事態にも見舞われている。物流コスト上昇の影響は、26年3月期の企業収益にも影響を及ぼす可能性があろう。加えて、今後は幅広い産業でコスト高の影響が想定され、原油相場の上昇が続くほど、個人消費の悪化が深刻さを強めていくことになろう。また、需要が低調な産業では価格転嫁がしにくく、収益の悪化が鮮明化する状態も予想される。戦争の終結が見いだせない限りは原油相場の落ち着きも期待しにくく、当面は状況を見守る必要性が高いように見られる。
一方、米国の行動次第では急速な状況の改善も予想されるため、ショートを積極化させるにはリスクが大きいと考えておきたい。中間選挙を控える中、ガソリン価格上昇によってトランプ氏支持の急速な低下も想定されるため、政権内で「米国の勝利」の定義が大きく絞り込まれる可能性はあるだろう。仮にイランへの攻撃が終結されれば、原油価格の落ち着きには多くの時間を要しないと考えられる。この際にはあらためて、海外投資家の日本株買いの動きが積極化されてくる見通しだ。
