米国債は、余剰資金で10年以上保有できる人向け
一方、世界最大の経済大国であるアメリカにお金を貸すのが米国債です。最大の魅力は、なんといっても債券でありながら高利回りであること。日本の国債と比べ、年利3~4%台(時期によって変動します)という高い利息を受け取ることができます。また、世界最強の通貨であるドルで資産を持てるため、円の価値が下がったときの防衛策にもなります。円安進行が懸念される中、ドルで資産を持つという視点は非常に大事です。
ただし、米国債には日本国債にはない「為替変動リスク」があります。購入時と売却時の為替変動によって、場合によっては元本割れすることもあります。
具体的な金額でシミュレーションしてみましょう。1ドル=150円の時に、1万ドル(約150万円)の米国債を購入したとします。満期を迎えて円に戻すとき、為替の動きで受取額はこう変わります。
【円安になった場合】1ドル=180円なら、受取額は180万円。元本だけで30万円の利益です。
【為替が変わらない場合】1ドル=150円なら、受取額は150万円。元本はプラマイゼロです。
【円高になった場合】1ドル=130円なら、受取額は130万円。元本だけで20万円の損失です。
このように、円に戻すタイミングで円高になっていると元本割れするリスクがあります。ただし、これはあくまで元本だけの話です。米国債は持っている間、毎年高い利息が入ってきます。例えば年利4%で長期間持てば、受け取る利息の合計が為替のマイナス分をカバーし、結果的にプラスになる可能性も十分にあります。そのため、10年以上使わない余裕資金で、じっくり時間をかけて増やしたいという人に向いています。
迷ったら「ハイブリッド」の二刀流もアリ
1円も減らしたくない人は日本国債、長期保有で大きく増やしたいなら米国債が有力です。もしどうしても迷うなら、資金を半分ずつ分けるハイブリッド(日本50%:米国50%)の二刀流が、守りと攻めを兼ね備えた戦略です。
日本国債、米国債はどちらもネット証券で購入できます。株式投資に疲れた人や、守りの資産をポートフォリオに加えたい人は、国債投資を検討してはいかがでしょうか。
今回のまとめ
・債券投資に対する注目度が高まっている
・元本を死守したいお金は日本国債で運用
・利回りの高い米国債は10年以上の長期運用で検討
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。