景品の充実化は「優先順位が低い」
そしてもうひとつ、今回の調査でユーザーからの要望が多かったのが、景品に関するサービスだ。「インターネットショップを利用できる景品交換システム」(17.1%)、「ホール以外の場所でインターネットを使用して賞品を選べ、貯玉で交換するサービス」(15.4%)と、ネットを介しての景品交換を求める声が多かった。
パチンコ・パチスロでは、獲得した出玉を景品(『景品』は一般的な呼称。風営法では『賞品』)と交換することができる。三店方式で換金するための景品は“特殊景品”などと呼ばれる特別なものだが、それ以外にも日用品や飲み物など、さまざまな景品と交換することができる。
パチンコホールの景品については、風営法の規制のもと、ホール関連4団体によってガイドラインが定められており、原則としては提供する景品を店舗に陳列しなければならない。
「ホールで提供する景品については、景品1つあたりの市場価格は税抜きで9600円を超えてはいけないと定められています。『家庭用品』『衣料品』『食料品』『飲料品』『嗜好品』などの品目に分けられていて、1ホールで“500種類以上、5品目以上”を提供しなくてはならないというルール。また、その500種類以上のなかで、少なくとも100種類以上は実際に店舗に物品を陳列しなくてはなりません。
物品が陳列されていない景品については、写真を陳列したり、カタログで提供したりしています。タブレット端末にカタログが表示されるようなケースも可能ではありますが、ネットを介しての景品交換はできません。あくまでも、ホール内で景品交換の手続きが完結する形になっており、第三者となるネットショップを介して景品交換することはできません」
ネットショップでの景品提供を求める声があがっている一方で、“特殊景品”と交換するユーザーが大半であるという現実もある。
「ホールが多様な景品を用意しても交換されない可能性も高く、ホールとしては在庫リスクを負うこととなりかねない。その結果として、景品のラインナップが似たようなものになりがちだとも言えるでしょう。景品の充実化は、たしかにユーザーの要望が高いものの、コストや集客効果を考えると、取り組むべき優先順位は低いと考えられるかもしれません」
さまざまなルールのもとで成り立っているパチンコ・パチスロ業界であるがゆえに、できないことも少なくない。そんななかで、いかにしてユーザーの要望を取捨選択し、実現していくかが、今後の業界の人気を左右していきそうだ。