葬儀費用を抑える方法は
ちなみに葬儀社を探している顧客をインターネットで集客して、一律の価格体系で葬儀社と繋ぐ紹介機関があります。こういった機関から紹介された葬儀社では、一日葬で2~3割価格を下げているにもかかわらず、グレードダウンしていないケースが見受けられます。そのしわ寄せは、葬儀社に来ます。紹介機関の設定したプランに仕方なく従う理由は、不利な条件でも呑まないと仕事がない葬儀社が多いからです。
この場合、葬儀社側が従来通りの利益を出そうとすれば、安い賃金でスタッフを働かせるか、強引に追加オプションを販売して穴埋めするしかありません。もし後者であった場合、消費者は無駄なものを押し売りされる可能性があるので注意が必要です。
もし葬儀社側が価格を下げるのが難しい状況なら、僧侶のお布施の金額を抑えてもらうという方法があります。「お通夜(のお経)がないので、お布施を相場より抑えてほしい」というロジックが使えるからです。ただ、成功は保証できません。なかでも菩提寺(その宗派を信仰し、お墓のある寺)がある方の場合は、正直難しいでしょう。代々の墓を預かっている菩提寺は強い立場にあり、「お布施とはそういうものではない」と一蹴される可能性が高いと思います。檀家(菩提寺と付き合いのある家)の立場からは交渉しづらいでしょう。
一方で菩提寺がなく葬儀社から僧侶を紹介してもらう場合、チャンスはあります。葬儀社は普段付き合いのある僧侶を紹介することが多いため、先ほどのロジックで葬儀社に僧侶と交渉してもらうのです。普段葬儀社から遺族を紹介されている僧侶は、その申し出を無下にはできません。仮に僧侶が断っても、葬儀社側は条件を飲んでくれる他の僧侶を探そうとするでしょう。ただお布施にはお経料だけではなく、ランクで費用が変わる戒名料が含まれていること、地域やお寺の格によっても費用が異なることから、具体的にいくら安くなるかはケースバイケースです。
最後に今回のポイントをまとめます。
一日葬が大幅に値下げされたセットプランの場合、通常の葬儀のプランと比較して商品がグレードダウンしていないか葬儀社に確認しましょう。
次に葬儀社と交渉して、紹介される僧侶のお布施を抑えられないか相談してみましょう。「なんとなく安そうだから」というだけの理由で言われるままに一日葬のプランを選ばないようにしてください。
▼▼▼前編記事▼▼▼
【はじめから読む→】通夜抜きの「一日葬」にしたのに1割しか安くならない…50代男性の誤算
【プロフィール】
赤城啓昭(あかぎ・ひろあき):1級葬祭ディレクター。葬儀業界歴約30年。運営する「考える葬儀屋さんのブログ」は月間45万PVを達成し、ライブドアブログ OF THE YEARを受賞。近著に「子供に迷惑をかけないお葬式の教科書」。テレビ、新聞、雑誌、YouTubeなどでも葬儀現場の正しい情報をわかりやすく発信中。
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