閉じる ×
閉じるボタン
有料会員限定機能の「クリップ」で
お気に入りの記事を保存できます。
クリップした記事は「マイページ」に
一覧で表示されます。
マネーポストWEBプレミアムに
ご登録済みの方はこちら
小学館IDをお持ちでない方はこちら
ライフ

「孫が国立公園で拾った石や昆虫の抜け殻を持ち帰ってきた」…何かしらの法律に抵触するのか?「自然公園法」を踏まえて弁護士が解説 考慮すべきは“特別地域内か”“誰の持ち物か”

 民法では、すべての形がある物を土地や建物などの不動産と、それ以外の動産に区分しています。不動産は必ず誰かの所有であり、所有者がいなければ国に帰属しますが、小石や昆虫の抜け殻のような動産には所有者不在の「無主物」があります。そして、無主物はこれを我が物として占有する人の所有物になります(無主物先占)。

 では、どんな物が無主物かといえば、かつては誰かに所有されていたが捨てられた、即ち所有権が放棄された物や最初から誰の所有でもない野生の動物など。よって昆虫の抜け殻は無主物といえるので、持ち帰っても問題ありません。

 次に小石ですが、もともと岩石が加工や風化などで分離したもの。岩石は土地に全部、又は一部が埋まっていて土地の構成物ですから、土地所有権の対象です。仮に岩石を削って小石を採れば所有権の侵害といえます。しかし、風化などで岩から完全に離れて小石になった場合、価値がある石なら柵で囲み、採取禁止の表示がされているはず。そのような措置が講じられないまま地表に転がっている小石は、もとの岩石に所有者がいたとしても所有権を放棄したと評価でき、持ち帰っても心配いりません。

【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。

※週刊ポスト2026年6月5・12日号

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。