最も怖いのは「信用売り」の青天井
信用取引には「信用買い」だけでなく、「信用売り(空売り)」という方法もあります。「買いは家まで、売りは命まで」という相場格言がありますが、これは空売りのリスクの大きさを端的に表しています。信用買いの場合、株価が0円になれば損失は限定されますが、信用売りの場合、株価の上昇には天井がないため、理論上は損失が無限大になる可能性があります。
フジクラ日足チャート 年初からの決算前日までの上昇率は+172%を記録。TradingViewより
今回のフジクラの事例では、株価が急落したことで、信用買いをしていた投資家が追証に苦しむことになりましたが、もしこれが信用売りで株価が急騰するようなケースであれば、信用売りをしていた投資家が同様に追証に追い込まれることになります。
生き残るためのリスク管理
株式投資の世界では、何が起こるかわかりません。フジクラの事例が示すように、企業の業績や市場の期待値に関わらず、株価は短期間で大きく変動する可能性があります。このような激しい相場を生き抜くためには、徹底したリスク管理が不可欠です。
具体的には、信用取引を行う際には、常に余裕を持った保証金維持率を保つこと、特にレバレッジをかける際には、自身の許容できるリスクの範囲を明確にし、無理のない範囲で取引を行うことが求められます。
市場の変動は避けられないものですが、適切なリスク管理を行うことで、長期的に市場で生き残るための基盤を築くことができます。
【プロフィール】
森口亮(もりぐち・まこと)/個人投資家、投資系YouTuber。1983年、埼玉県生まれ。元美容師。「Excelで決算数値を管理して、有望な成長株を中・長期的に狙う」という手法で資産を10倍に。その後も着実に資産を増やしている。著書に『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』(KADOKAWA)がある。YouTube「毎日チャート分析ちゃんねる」やnote(https://note.com/morip)を日々更新中。
