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森口亮「まるわかり市況分析」

投資家を襲った「フジクラショック」の悪夢 低レバレッジの信用取引でも追証が発生…知っておきたい“保証金維持率の仕組み”と“自分が許容できるリスク範囲”

電線大手「フジクラ」本社(写真:時事通信フォト)

電線大手「フジクラ」本社(写真:時事通信フォト)

 決算発表をきっかけに、フジクラ株はわずか4営業日で約47%下落した。信用取引をしていた投資家のなかには、追証に追い込まれたケースもあったとみられる。追証の仕組みと相場で生き残るためのリスク管理をどう考えるか。個人投資家・投資系YouTuberの森口亮さんによる、シリーズ「まるわかり市況分析」、森口さんが解説する。

そもそも「追証」とは何か?

 近年の株式市場は、予期せぬ変動に見舞われることが少なくありません。特に、企業の決算発表をきっかけとした株価の急騰・急落は、投資家にとって大きなリスクとなり得ます。実際に決算発表後に株価が大幅に下落したフジクラ(5803)の事例を深く掘り下げながら、追証の仕組みと、激しい相場を生き抜くために不可欠なリスク管理の重要性について、考えていきたいと思います。

「追証」とは、信用取引における追加証拠金の略称で、投資家が証券会社に預けている保証金(担保)の評価額が、一定の基準を下回った場合に、追加で差し入れなければならない保証金のことを指します。

 信用取引は、自己資金の約3.3倍まで取引ができるレバレッジ効果が魅力ですが、その反面、株価が思惑と反対方向に動いた際には、大きな損失を被るリスクも伴います。

 信用取引では、証券会社が定める「維持率」というものが非常に重要になります。維持率とは、保証金に対する建玉(信用取引のポジション)の評価額の割合を示すもので、一般的には20%から25%程度が最低維持率として設定されています。

 この維持率が基準を下回ると、証券会社から追証の請求が行われます。追証が発生した場合、通常は2営業日以内に追加の保証金を入金するか、保有している建玉を決済して維持率を回復させる必要があります。この期限までに追証を解消できない場合、証券会社によって強制的に建玉が決済されてしまう「強制決済」が行われます。

 これは、投資家にとって意図しないタイミングでの損失確定を意味し、場合によっては多額の損失を招くことになります。

次のページ:フジクラ(5803)で何が起きたのか

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