エヌビディア製CPUが市場に与える大きなインパクトとは(Getty Images)
中国経済に精通する中国株投資の第一人者・田代尚機氏のプレミアム連載「チャイナ・リサーチ」。関連記事《エヌビディアが「RTX Spark」でPC向けCPU市場に本格参入、ジェンスン・フアンCEOが考える“PCの定義の再構築” インテルの収益基盤を根底から覆す可能性も》を踏まえて、投資妙味が高まる香港・米国上場の個別銘柄について解説する。
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クラウドやAI向け大規模計算資源を提供する企業の業績に影響
今年秋から提携先のデル、レノボ、マイクロソフト、HP、ASUS、MSI、Acerなどのハイエンド製品に搭載されるNVIDIA製CPU「RTX Spark」は、TSMCの3nmプロセスを採用、Blackwell RTX GPUと20コアのGrace CPUを統合した製品であり、最大128GBの統一メモリ(メインメモリをCPU以外にGPUなどの他のデバイスにも共有して使用できるメモリ)を搭載することで、軽量ノートPCでも120Bパラメータークラスの超大規模AIモデルをローカルで快適に作動させることができるようになる。
NVIDIA製CPU「RTX Spark」を搭載したPCがローカル環境でAIエージェントを快適に起動させることができるのならば、AIデータセンターは現在計画されているほどには必要ないだろう。学習を強化したいAI開発を主とする企業は、競争上、AIの質を少しでも高めるために、高性能、大容量の計算資源を引き続き積極的に獲得しようとするだろうが、推論ベースでの計算資源はパソコン側に吸収されていく。
Trend Forceは5月時点で、クラウドやAI向け大規模計算資源を提供する米国5社(マイクロソフト、アマゾン、グーグル、メタ、オラクル)、中国4社(バイトダンス、テンセント、アリババ、百度)による2026年の資本支出計画(合計)について、前年比79%増の8300億米ドルになると予想しているが、そうした計画が前提から崩れるかもしれない。
