商社への就職者のトップ3は東大・慶大・早大(イメージ)
トップ大学では商社や銀行に代わり、外資系コンサルティング会社が就職者数ランキングで上位を占めるようになってきたものの、今なお、大手商社の就職人気は高く、難関であることに変わりはない。
文部科学省・厚生労働省・経済産業省が策定したインターンシップが実質的な「一次選考」となることを認めた「3省同意」により、大学の枠を超えた採用に期待する声が高まる一方、三菱商事、三井物産、住友商事の就職者の6割を東大や早慶などの名門大学出身者が占めているという実情がある。
大手商社への就職には、大学受験からその戦いは始まっているとも言えるのだ。東洋経済新報社編集委員の山川清弘氏の著書『教養としての三菱・三井・住友』より一部を抜粋・再構成して、財閥系商社の大学別就職者数ランキングの中身について解説する。
衰えを見せない財閥系大手企業への就職意欲
現在、商社や銀行が就職人気で上位を独占していた時代は終わり、外資系コンサルティング会社が人気になっています。大学通信の井沢秀・取締役は「東大生の就職先の1位はアクセンチュア、2位が野村総合研究所で、3位がEYストラテジー・アンド・コンサルティングになっています」と教えてくれました。
とはいえ商社の人気がなくなったわけではなく、また旧財閥系の大手企業への就職意欲は衰えていないそうです。「給与水準が高く、福利厚生も含めて高いレベルで安定している大手企業ですから、人気の高さは昔と変わっていません」(井沢氏)。
国立大学、有力私立大学や専門性の高い理系大学などでないと、大手企業への就職はまだまだ狭き門です。「大学通信の調査に回答した568大学のうち、三菱UFJ銀行か三井住友銀行に一人でも就職した大学は83大学しかないです。一般職と総合職があった時代には女子大が上位にランクインすることもありましたが、総合職に統一されていくとそれがなくなり、早慶などに収れんしている印象です」(井沢氏)。
ただ、よい兆しもあります。文部科学省・厚生労働省・経済産業省の3つの省が共同で策定した、インターンシップや採用活動に関するルールが劇的に変わりました。いわゆる「3省合意」で、今回のランキングの対象となった2025年新卒者から、「インターンシップが実質的に採用選考に直結する」ことが公認されたのです。
インターンが実質的な「一次選考」となり、大学3年生の夏や冬のインターンに参加できるかどうかが内定への大きな分かれ道となるので学生は大変な面もあります。ただ「企業は長期間腰を据えた採用活動ができるようになり、上位大学に限らず人物本位で広く優秀な学生を探すようになると期待されています」(井沢氏)。
