「美しい顔」の特徴とされる「Eライン」(写真:イメージマート)
中学生の会話「スペ110」に感じる危うさ
埼玉県在住、都内の痩身エステサロンに勤務するエステティシャンの女性・Bさん(40代)は、中学生の娘とその友人たちの会話に「スペ」という言葉が出てきたことに不安を覚えた。
「娘が友達を家に連れてきたところ、リビングで2人でスマホを見ながら『スペいくつ?』みたいな話をしていたんです。私も美容業界にいるので、それが身長から体重を引いた数字のことだと知っていました。だからこそ、ぞっとしたんです。
娘は、『スペ110なら普通、115ならモデルだよね』みたいな感覚で話をしていましたが、成長期の子どもがそんな数字で自分の体を評価するのは危ないですよね。私もすかさず、『若いうちは、健康が一番。BMIの標準値であれば十分なんだから、スペなんて気にしちゃダメよ!』と注意しましたが、まったく耳を傾けてくれませんでした」(Bさん)
Bさんは、娘の友人同士の会話のなかで「細さ」が数値化され、ゲーム感覚で比較されていることに違和感を抱いている。
「私たちの頃も雑誌のモデルに憧れたり、プリクラで盛ったりはしていました。でも今は、スマホを開けばずっと他人の顔や体が流れてくる。しかも『この顔は勝ちだよね』『この骨格は負け』みたいな言い方をするんです。昔はよかったと言うと古いのかもしれませんが、少なくともここまで細かく自分を採点していなかった気がしますね」(同前)
「中顔面」「人中」「Eライン」「スペ」といった細かな用語によって、パーツごとの“美の基準”にかんする話題がSNSで氾濫している昨今。こうした情報が子どもの目に触れていることに、健康面への影響のみならず、ルッキズムにつながりかねないと不安を覚えている保護者も少なくない。
後編記事では、こうした言葉が子どもたちの美容医療願望や親子の会話にどのような影響を与えているのか、子どもたちのために、学校・保護者に求められるのは、どのような対応かを考察していく。
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【つづきを読む→】「そのままでかわいいよ」が届かない親たちの苦悩 若年層の美容意識に影響する「ルッキズム広告の罠」
