減税分を商品価格に反映させるかどうかは、各社の意見が分かれる(写真/共同通信社)
高市早苗・首相が強行突破で実現へ向かおうとする飲食料品の消費税減税は、一見、物価高対策であるとともに、食品メーカーや小売業界などの企業が恩恵を受ける政策に見える。しかし、影響があると考えられる業界の経営者たちに取材すると、歓迎だけでなく懸念の声も多く聞こえてきた。本誌・週刊ポストが行った大手企業の社長への緊急アンケートから見えてきた問題点とは――。
売り上げが増えない一方システム改修費用などが重荷に
消費者にとって一番の関心は、税率引き下げで飲食料品の店頭価格が本当に下がるのか、だろう。
飲食料品の消費税率が8%から1%に下がると、現在108円の商品は101円へと下がる計算になる。
各社に「税率引き下げにあたって、該当の減税分を商品価格(税込み価格)に反映させる予定はあるか」と質問したところ、意見が分かれた。
ローソンと食品大手の明治HD、大手スーパーB社は「原則として全額反映する」という回答だったが、キリンHDとテーブルマーク、小売業界大手・A社は「反映しない」と回答した。
テーブルマークの松田要輔・社長はそれに関連して、「消費税引き下げ政策は期間限定であることから、税率が再び戻ったタイミングでは、価格改定時と同じく一時的な買い控えや価格に対する心理的な反発などが起こる可能性があることから、当社では実施の有無にかかわらず、日々の食卓を安定的に支えること、商品価格とその価値のバランスを丁寧にお客様へお伝えしていきたいと考えています」としている。
減税実施の2年後に税率が戻ることまで視野に入れた価格設定を考えていることがうかがえる回答だった。
