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関東と関西「受験文化」はここまで違う

【大学受験】なぜ関西の推薦入試は「評定平均値は関係ない」のか? 年内学力入試が拡大した地方ならではの理由

注目の年内学力入試だが関西では30年前から定着

注目の年内学力入試だが関西では30年前から定着

 大学の推薦・総合型選抜でありながら、英語や国語などの学科試験を重視する「年内学力入試」。関東では2024年から注目されるようになったが、関西では「公募制推薦」として約30年前から存在し、一般選抜の前哨戦や模試代わりとして活用されてきた。なぜ関西でこれほど広がったのか。その背景には、受験生を集めたい大学側の事情だけでなく、高校の評定平均値では学力を測りにくいという問題があるようだ。『大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』などの著書があるノンフィクションライター・杉浦由美子氏が解説する。【東西受験文化の違い・全3回の第2回】

一般選抜の前哨戦としても活用される関西の「年内学力入試=公募制推薦」

「年内学力入試」というものをご存じだろうか。推薦・総合型選抜といった年内に行う入試でありながら、英語や国語、数学などのペーパーの学科試験の得点を重視し、合否を決めるものだ。

 もともとは関西で始まった入試方式で、2024年から関東の私立大学でも年内学力入試を取り入れ始め、東洋大学が2万人の志願者を集めたことで話題になった。

 この「年内学力入試」は、関東の人たちからすると新鮮なものだ。関東の常識だと推薦・総合型選抜は評定平均値や面接、小論文で合否が決まっていくのに、学科試験の得点を重視するというものだからだ。学科試験中心ならば、面接の練習などの手間がかからないので、多くの受験生を集めることができる。

 この年内学力入試は、関西で30年前から行われていた入試で、関西で「公募制推薦」といえば、私立大学の年内学力入試をさす。学校推薦型選抜で校長の推薦が必要だが、併願可能で、合格しても入学辞退ができる。一般選抜の前哨戦として役立てやすい入試なのである。

「関西の大学は受験生をお客様と捉える傾向があります。受験生にとって受験しやすい試験を行うべく、学力試験のみの年内入試が拡大していきました」と話すのは株式会社教育情報マネジメントの蔵下克哉さん。

 年内学力入試は、手間のかかる志望理由書や課題レポートを準備する必要がなく、一般選抜の前哨戦として受けやすい。当初は評定平均値と学科試験の得点を見て合否を決めるものだったが、そのうち、評定平均値を見ずに、学科試験の得点のみを見て合否を決める大学も多くなった。

次のページ:関西の場合、評定平均値は「信頼できない語り手」

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