「消費税8%→1%」でも、食費は大して減らない!?
“減税値上げ”に踏み切らざるを得ない生産者も
さらには、コスト増を価格だけでは吸収しきれず“減税値上げ”に踏み切らざるを得ない生産者や店が出てくる可能性は充分に想定しうる。
「円安であらゆるものの輸入価格が上がっているいま、いくら減税しても物価は上がり続けます。消費者からの値下げ期待の圧力に対応しきれない事業者は、見かけ上は同じ値段でも実際には量を減らしたり、原材料の質を下げたりする“ステルス値上げ”や、コスト削減のために営業時間の短縮に至る可能性もあります」(岩本さん)
“得する”とされる消費者の恩恵はごくわずかでしかないのに、値上げが起これば得どころか損する可能性すらある。結局は高所得者や経営体力のある大手店舗のみが得をして、中低所得者や小規模事業者は大損するかもしれない。
減税によって消費が増え、景気がよくなるのではないかという見方もあるが、それは絵に描いた餅。たとえすべての飲食料品が値下げされても、食べられる量には限界があり、消費期限もあるため、消費が大幅に増えるわけでも、市場全体が拡大するわけでもないからだ。
「飲食料品の税率を引き下げるだけでは消費の拡大は見込めません。家や車などの大きな買い物が増えないとGDP(国内総生産)の成長にはつながらない。景気が回復せず、事業者が苦しむ状況になれば、生活保護などの申請が増え、財政が圧迫される可能性があります」(柏木さん)
もっとも大きな懸念は、2年後、軽減税率の期間が終了してからの反動だ。そこで何が起こるのか、続く記事で詳報する。
▼▼▼第3回▼▼▼
【つづきを読む→】財政が悪化すれば円安加速、ローン金利上昇も 最悪シナリオは減税が終わる2年後の「消費税率引き上げ」
※女性セブン2026年9月10日号
