食料品消費税1%になって家計にどう影響するか(高市早苗・首相/時事通信フォト)
高市早苗首相が表明した「飲食料品の消費税率を来年4月から2年間、1%に引き下げる」方針が8月5日、閣議決定された。止まらない物価高と、それに伴う中低所得者の負担軽減策として、高市首相は「これは私の悲願です」とまで訴えた。現在8%の飲食料品の消費税が1%になるなら、家計防衛に日々頭を悩ませている消費者としては願ってもない……かに思えるが、はたしてその効果はどれほどのものなのか。【全3回の第1回】
抑えられる食費は月に1.94%にすぎない
たしかに飲食料品の消費税が1%に引き下げられれば、月々の食費が抑えられて家計の負担は少なくなるはずだと期待する声も多い。経済評論家の岩本さゆみさんが試算する。
「減税対象となる飲食料品(酒類を除く)にかかる月々の支出を仮に5万円(低所得者)、8万円(中所得者)、12万円(高所得者)とした場合、消費税が1%になったときに抑えられる月の支出は、月の支出が5万円の場合は3240円、8万円の場合は5184円、12万円の場合は7776円となります。この試算からわかるのは、もともとの支出額が大きい世帯ほど、金額ベースでは恩恵が大きくなるということです」
一方、『知らなかったでは済まされない 行動経済学の話』などの著者で、多摩大学経営大学院客員教授の真壁昭夫さんが言う。
「総務省の家計調査(2024年)によれば、家計の消費支出額に対する税率引き下げによって抑えられる支出の割合は、年収300万円未満の低所得者層は1.85%、年収300万~700万円程度の中所得者層は1.51%、高所得者層は1.19%と、所得の低い人の方が負担が軽減される計算です」
だが真壁さんは「これはあくまでも試算の1つであり、前提や計算方法によっては大きく異なる」と話す。
