*10:46JST 椿本興業 バリュエーションレポート レーティング:Buy 目標株価3,608円で25%の上値余地
【駆動部品や搬送設備などの自動化商品を中心に、設計・施工・アフターサービスまで一貫対応する総合商社】。2029年3月期までの営業利益CAGR(2027年3月期の値と比較)を+11.0%と予想、今後1年程度の目標株価を3,608円とした。
椿本興業<8052>
■業績概況/中期経営計画の進捗状況
労働力不足を背景とした自動化・省人化需要の拡大や、次世代モビリティ、半導体、GX分野への成長投資により、設備・インフラ需要は拡大基調にある。そのため、強固な取引基盤と独自の提案型ビジネスを展開する同社にとっては追い風となり、中期経営計画目標達成に向けた進捗の見通しは明るいと考えられる。
・直近決算 概要
2027年3月期は売上高1,320億円(前期比0.7%増)、営業利益67億円(同2.9%増)と連続の増収増益を見込む。直近の2027年3月期第1四半期実績は、売上高294.19億円(前年同期比3.5%減)、営業利益13.27億円(同12.7%減)と減収減益となった。ただ、前年同期の中国向け大型案件の反動減が主因で、通期業績は据え置き。
・直近決算 当社アナリストのコメント
2027年3月期第1四半期の減益は一過性要因であり、動伝事業における半導体関連部品の底堅い需要や、産業資材事業における一般消費財向け需要が堅調に推移している点は好材料と言えよう。また、受注高、受注残高は過去最高の水準にあり、2027年3月期下半期及び、2028年3月期の収益拡大に向けた仕込みは堅調に推移していると評価できよう。
・中計 概要
中期経営計画において、最終年度2029年3月期に売上高1,500億円、営業利益75億円、ROE12%以上を掲げる。既存の「けん引領域」での安定成長確保と、次世代モビリティや省人化・自動化などの「発展領域」への重点配分、外部SIerとのアライアンスによる付加価値向上を推進する。
・中計 当社アナリストのコメント
同社の強みとなる「エンジニアリング×ソリューション」を軸とし、顧客の設計段階から関与する「スペックイン」型の営業スタイルやワンストップ体制は、リピート受注や収益機会の拡大をにつながる。高採算案件の選別受注やアライアンスによる付加価値向上が進展すれば中計達成の蓋然性は高まる。
■投資のポイント
・強み/競争力の源泉
豊富な技術知識を活かして仕様を極限まで最適化する「限界設計」ノウハウを有する。そのため、競合他社との価格競争に巻き込まれにくく、高収益体質となっている。
・株価のアップサイド要因/変化の兆し
選別受注や設計上流からの関与など、高付加価値化施策が進展すれば、中計で掲げる売上高の達成に加え、利益率の改善による利益の上振れも期待され、株価のアップサイド要因となろう。
・株主還元
累進配当を基本とし、配当性向35%またはDOE4%のいずれか高い金額を基準とする方針。将来の安定的な増配方針の目途が示されている。中計の達成時、配当利回りは3%半~4%に達しよう。
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